チーズの食べごろっていつ?
食べごろがわからなくて急いで食べてしまうこと、ありませんか?
最近ではスーパーでも世界各国のチーズを見かけるようになった。日常的にチーズを食べる人も多くなり、その楽しみ方も広がってきた。


ところで、私が好きなチーズは白カビチーズや青カビチーズなど個性の強いチーズ。でもいつも気になっているのが賞味期限。通常の食品なら「カビが生えたら食べられない」なんて言うけれど、もともとカビを使っているこれらのチーズはいつまで食べられるもの?

そこで神楽坂にある「チーズ専門店 アルパージュ」の方にお話を伺った。
「そもそもチーズに使われているカビは、古くなったパンなどに生えるカビとはまったく別物です」
カビは微生物の一種。その種類は数万もあるといわれ、パンや風呂場などに生える害になるものもあれば、酒や醤油を作るのに使われる有益なカビまで様々。もちろんチーズに使われるカビは後者だ。


「基本的にチーズに使うカビは食べられるカビですので、時間が経ったから悪くなるということはありません。それとは別に青カビには脂肪を分解する作用、白カビチーズにはたんぱく質を分解する作用があり、それによってチーズの風味が変わってきます」
チーズに使う白カビや青カビは、風味付けのために工程のなかであえて入れられているもの。カビを使ったチーズだからといって、特別に考える必要はないということだ。

でもそうなると、チーズ全般の食べごろはどうやって見分けたらいいの?
「チーズは主成分であるミルクが発酵・熟成していくことによって風味が変わってきます。食べごろの目安はありますが、人によってはさらに熟成させた味が好みの人もいるでしょうし、若いうちに食べたい人もいるでしょう。ですから基本的に厳密な賞味期限はないんですよ」
目安としては購入後2週間前後だが、チーズの種類や味の好みによっても変わるので一概には言えないのだそう。

「またチーズは防腐剤を使っていないので、濡れた手などで触ってしまった場合、カビができることもありますが、その部分を取り除けば問題なく食べられますよ」
保存方法としては乾かないようにラップなどで密封し、野菜室に入れておくのがよいとのこと。

どうやら自分が食べたいときが一番の食べごろらしい、チーズ。今まではなんとなく「早く食べきらなきゃ!」と思っていたけど、これからはもう少し熟成させた味も楽しんでみようと思います。
(古屋江美子)

「チーズ専門店 アルパージュ」HP