象が踏んでもこわれない! 『アーム筆入』の今
未だに「象が踏んでもこわれない」。皆さんもぜひ
“象が踏んでもこわれない”のキャッチコピーで一世風靡した『アーム筆入』。昭和の大ヒットアイテムだけに、あのCMを思い出し懐かしむ方も多いでしょう。
ところであの『アーム筆入』、今でもまだ販売しているのでしょうか? ということで『アーム筆入』を製造・販売する「サンスター文具株式会社」さんにお話を聞いてみた。

ここで簡単に『アーム筆入』をおさらいすると、高度経済成長期の真っ只中、1965年に発売された商品。そして1967年からテレビコマーシャルを始めるや否や、瞬く間に販売数が増え、500万本以上を販売する商品へと成長したそう。

そんな超人気アイテムの『アーム筆入』なのだが、時が平成に変わり21世紀になった今でも販売されているのだろうか?
聞いてみると、現在は『NEWアーム筆入』という名前で販売されているそう。なんだかホッとする答えである。

お話によるとバブル期以降、実用本位よりも遊びごころを満足させる商品に人気が集まり、『アーム筆入』も低迷した時期があったそう。
しかし今、強くて丈夫なものを出し続けるという本質とエコロジー思考の時代背景が相まって、長く使える『アーム筆入』に再び注目が集まっているのだとか。

もちろん『NEWアーム筆入』も“象がふんでもこわれない”通り、丈夫なまま。ポリカーボネイトというCDやDVDと同じ素材を使い、最大加重1.5トンまでは割れないという力強さが実証されている。
その丈夫さゆえに、大阪・追手門学院小学校では、“6年間使用できる筆入”として学校指定教材で全校生徒が使っているのだとか。

結果的に言うと、昭和の大ヒットアイテム『アーム筆入』は平成の大ヒットアイテムでもあった。その根底には、モノを大事にしなければという日本人の問題意識も隠れているような気がする。

(木南広明)