<ダンロップフェニックストーナメント 初日◇21日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7027ヤード・パー71>
インコースからスタートしたジャンボ尾崎が、12ホール目となる3番パー3を終えると、同伴競技者の藤田寛之、浅地洋佑と握手を交わした。腰痛により途中棄権するためだ。
これで3試合連続の棄権となったが、「ブリヂストンオープン」では13ホール、「マイナビABCチャンピオンシップ」では16ホールと、18ホールすらフィニッシュできていない試合が続く。
ジャンボさん、歩く姿もつらそうです…【写真】
「スポーツ選手としての体力がないからな。10のうち1ぐらいしかないようでは…。トーナメントを戦うための準備がまったくできていない状態だよ」
スポーツの世界では心技体が大切だといわれるが、ジャンボは昔から体技心の順番だと言い続けてきた。体力があってこそ、技術が身につくのであり、それによって精神面が鍛えられるという論理だ。ところが、肝心の体力が伴わない。
技術を磨きたくても、練習するほどよけいに体を痛めてしまう状況だ。それでも、自分にはゴルフしかできない、ゴルフが大好きだという気持ちを支えにしてトーナメントに参戦してきたが、もうジャンボの体を支え切れなくなったのかもしれない。
「来年は中日クラウンズ、ANAオープン、ダンロップフェニックスの3試合に絞り、そのための準備を1カ月ぐらいかけて行ないたい」
昨年、今年と7試合に出場数を減らしたが、3試合が限度だと判断したのだろう。ただ、その3試合で十分なパフォーマンスを見せることができるかどうかは、レベル1にまで落ちた体力をどうやって戻すか次第だ。来年の1月には73歳となるジャンボ。体力アップどころか、維持するだけでも至難であることは間違いない。
それを乗り越えなければ、来年出場予定の3試合は単なるカウントダウンにしか過ぎないだろう。
「最近は自分がプレーするよりも、(ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの)ジュニアたちが一生懸命にやっている姿を見るほうが楽しいんだけどね」
大好きなゴルフをプレーするのが楽しくないというのは気になるところだが、来年はツアーデビューして50周年を迎える。それを一つの区切りとできるかどうかは、このオフの過ごし方次第だ。(文・山西英希)


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