SMAPに潰された光GENJI

 周りの大人が本人に内緒で事務所に履歴書を送ったら、幸運にもジャニーズに合格してしまった。こんな話をよく耳にする。


 実際、多くの現役メンバーもそうであるし、田中聖も、母親が彼を無理矢理オーディション会場に連れてゆき、いとこと一緒に半強制的に受けさせたところ、いとこは落ちて聖だけが合格したそうだ。
 しかしながら、ジャニーズに所属したりCDデビュー出来たからと言っても、栄枯盛衰は常につきまとい、まだまだ油断は禁物だ。その証拠に、ジャニーズに所属していても、人気が凋落し仕事が激減した某グループや、40歳過ぎても事務所移籍がままならず、仕事は皆無で飼い殺し状態のタレントがひしめいているのも事実。
 ましてや、ジャニーズ事務所から移籍したり、解雇された元ジャニタレは、後ろ盾を失うわけだから、テレビ出演などはかなりハードルが高くなるし、活動範囲は極端に狭まる。

 古い話になるが、「パラダイス銀河」や「ガラスの十代」で日本国中に大旋風を巻き起こし、ローラースケートを履いて社会現象まで起こした光GENJI。しかし、後発の超新星アイドルSMAPの登場で、一瞬にしてその頂点の座から陥落。

1995年に解散し、内海光司と佐藤敦啓をのぞいた5人はジャニーズ事務所を退社した。
 メンバーのその後と言えば、赤坂晃はご存知の通り覚醒剤使用で逮捕され、現在は服役を終え謹慎中。山本淳一は道後温泉のバーで雇われ店長をやっている。大沢樹生は昨年より、息子(?)をダシに使ってなりふり構わずの売名行為。諸星和己も犬猿の仲と言われた大沢と、ダブル主演映画では公開記者会見を行うなど、こちらもなりふり構わぬ様子だ。

ビジネスの才覚も発揮した田原俊彦

 続いての有名どころでは、10年程前に未成年飲酒喫煙事件で、解雇された大坂俊介浜田一男、穴沢真啓、尾身和樹が当然のように芸能界から消えている。


 大坂俊介などは、デビュー前にも関わらず、タッキーと「8時だJ」や「裸の少年」などでメインキャラを勤めた超エリートジュニア。将来を嘱望されていたにも関わらず、軌道を逸脱して電撃解雇されると、芸能事務所を渡り歩き、最後は二丁目系の怪しげな事務所に流れ着いた。
 しかし、毎度のお約束通り社長と喧嘩別れ。とうとうそんな自分に嫌気をさして芸能界を引退してしまった。

 また“ビック発言”を残してジャニーズを辞めていった伝説のアイドル田原俊彦でさえ、テレビの世界からは長い間干されていた。最近になり、爆笑問題テリー伊藤らの力を借りて、再ブレイクしているという感じだ。


 だが、田原が恵まれていたのは、古くからいた多くのファンに囲まれていたこと。個人商店型の芸能ビジネス(コンサートやディナーショーでファンを直接管理して営業、3000万円近くの年商があったとか)で、ブログやインターネットラジオも自前で放送し、リスナーは25万人にも及んでいたというから、流石は伝説のアイドルと異名を持つだけのことはある。
 他には草野博紀(元NEWSメンバー)、秋山純(芸能界引退)、中村繁之、前田耕陽など枚挙にいとまがない。

>>>後編へつづく

(文・編集部)