井上尚弥オフィシャルサイトより

 名指しせずとも、誰のことかは全視聴者に伝わったようだ。

 11月12日放送の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)が、プロボクサー・井上尚弥に密着。

強い相手との対戦を望む言葉が、「あの男」への批判だと話題を呼んでいる。

 井上といえば、11月7日に行われた、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム級決勝で、ノニト・ドネア選手に激闘の末、判定勝ち。世界中が認める偉大なチャンピオンの仲間入りを果たした。

「番組で井上はプロになる時、所属ジムに『マッチメイクは強い相手でお願いします』と条件を出していたそう。この言葉を発した理由については、『自分がプロ転向する時のプロボクシング界が好きじゃなかった。勝てる相手を選んで試合をする、それがテレビで流れちゃうっていう時代だったんで』と、当時のプロボクシング界に疑問を持っていたことを告白。

『自分はそうじゃないと思ったし、やっぱりボクシングっていうのは真剣勝負、どっちが勝つかわからない試合をするからお客さんが熱くなるわけで。辰吉丈一郎さんだったり、畑山隆則さんだったり、あの(ボクシングで)沸かした時代を取り戻したいのがあったんですよ。それはパフォーマンスで客を引きつけるんじゃなくて、ボクシングを見に来たお客さんで溢れ返したかったんですよ』と、熱く語りました」(スポーツライター)

 すると放送後、ネット掲示板は「亀田」の文字で埋め尽くされることに。

「亀田ファミリーの三兄弟の中でも、長男の興毅はデビュー当初、大先輩の世界チャンピオンたちについて『鼻くそ』『「眠い試合をしている」と無礼な発言をしていた一方、自身は戦績を詐称した無名タイ人とばかり戦ったり、“疑惑の判定”に助けられたり……。当時の興毅は、ただでさえ強い対戦相手との試合を極力避け、試合内容がひどくつまらなかった。本人は『亀田とKOはセットや』と豪語するも判定勝ちのほうが多く、打ち合いはほとんどなし。

ファンからは『ボクシングを使った金儲け』と揶揄されたものです。『3階級制覇』を自慢していますが、獲得したのは、同じ階級に王者が2~3人存在する価値の低いWBA王座でした」(前出・スポーツライター)

 井上の言葉を直訳すれば、「亀田のベルトとは価値が違う」と、いったところだろうか。