イ・ホンギ(FTISLAND) チャレンジ満載の3年ぶりソロ作『Cheers』/インタビュー前編

イ・ホンギ(from FTISLAND)/12月5日にソロアルバム『Cheers』をリリース


FTISLANDのボーカリスト、イ・ホンギの3年ぶりとなるソロアルバム『Cheers』が完成した。「バンドではできない、トレンドを取り入れた曲をソロではやりたくて。
今作ではラッパーとの共演が初めてだったんだけど、それが楽しかった」と語るホンギ。ラッパーとの共演のみならず、日韓のリード曲ではキャリア初のダンスにも挑戦するなど、新しいチャレンジ満載のアルバム収録曲をホンギ自身の全曲解説で紹介する。
(取材・文/坂本ゆかり)

ラッパーってすごく頭がいい! 歌詞がすぐできる(笑)

――ニューアルバム『Cheers』は、10月にリリースした韓国ソロアルバム『DO n DO』に、日本語の新曲3曲をプラスしたアルバムです。せっかくなので、全曲についてお話を伺っていきたいと思います。まずは、リード曲「Pathfinders」から。

ホンギ:「「Pathfinders」は、「先導者たち」という意味。
「恐れず道を切り開いていこう、人生のハンドルは自分で握っていくもの」っていうメッセージを込めました。悩んで立ち止まるんじゃなくて、とにかく前に進んで行こうって。僕もずっとそうしてきたから、自分の経験を歌詞にしました。

――2曲目は、ホンギさん作詞・作曲の日本オリジナル曲「Glorious Love」です。

ホンギ:歌詞のストーリーがちょっと面白いんですよ(笑)。一目ぼれを「これは神様のお告げだ」と信じる純粋な男性の物語なんだけど、彼女は彼のことを知らないの。
完全に彼の一方通行、つまり妄想なんです。「Glorious」には「栄光ある」って意味があるけど、「美しい」とか「輝かしい」ってニュアンスでタイトルを付けました。

イ・ホンギ(FTISLAND) チャレンジ満載の3年ぶりソロ作『Cheers』/インタビュー前編


――3曲目は、韓国のリード曲「COOKIES(Feat. JUNG ILHOON of BTOB)」です。BTOBのイルフンさんの参加の経緯は?

ホンギ:僕の制作チーム、Hongstowerクルーの後輩とイルフンが仲良しで、よくスタジオに遊びに来ているんですよ。で、後輩とイルフンが「兄さん、一緒にやりましょうよ」って言ってくれて、一緒に曲を作ったというわけです。

――この歌詞って、ホンギさん自身のことですよね? 書いた時期も想像できちゃうんですけど(笑)。


ホンギ:アハハ(笑)。完全に僕のことだね。僕もそうだし、イルフンにも当てはまるんだけど、僕らのことを知らない人は、芸能人って派手な人生を過ごしてると思うじゃない。でも、実際はそうじゃないんだよね……。そういう表面だけを見ている人には、「そうだよ、派手に生きてるよ」って皮肉っぽく自慢しながら、僕のことを理解して信じてくれている人には、「ずっと一緒に行こう」って歌っています。クッキーっていうのは、映画のエンドクレジットの後に挿入される映像のことで、映画が終わっても、続編への期待を高めてくれるじゃないですか。
僕たちの今後にも、そんな期待を持ってほしくて。


イ・ホンギ(FTISLAND) チャレンジ満載の3年ぶりソロ作『Cheers』/インタビュー前編


――イルフンさんのラップはどうでした?

ホンギ:ヤバかった! イルフンが先にラップを入れたんだけど、1回やって、「OK、ばっちり!」って。

――4曲目は「COME TO ME(Feat. ZU HO of SF9)」です。

ホンギ:歌詞のストーリーは「Glorious Love」に似ていて、一目ぼれがテーマになっています。事務所の後輩、SF9のジュホにラップをしてもらいました。

――5曲目は「I AM(With CHEETAH)」です。
女性ラッパーのバトル番組『UNPRETTY RAPSTAR』でスターになったチータさんとは、『PRODUCE 48』(日韓で活動するガールズグループを結成するためのサバイバル・オーディション番組。日本からはAKB48グループメンバーが参加し、宮脇咲良ら日韓メンバー12名からなるIZ*ONEが誕生)で共演していますね。

ホンギ:そう。僕もボーカルトレーナーとして参加した番組でご一緒したんだけど、彼女の才能に惚れちゃったんだよね。もうね、天才! それに湧き出てくるエネルギーがスゴくて。僕はエネルギーが強い人が好きだから、一緒にやりたいと思ってすぐに声をかけました。
制作にもガッツリ入ってもらって作った曲です。昔からラッパーの先輩がフィーチャリングボーカルで参加してほしいって僕にオファーをしてくれていたんだけど、なかなかタイミングが合わなくて。このアルバムにも参加してくれたdindinの「Insomnia」でちょっとだけ歌ったけど、意外にも、ラッパーとガッツリとコラボするのは、これが初めて。彼女との曲作りは、すごく楽しかった。ラッパーってすごく頭がいい! 歌詞がすぐできる(笑)。

――二人のパートは、男女の会話になっています。「君はまだまだ」ってチータさんにあしらわれていますね(笑)。

ホンギ:だいたい、男目線で“君が好きだから”みたいな曲が多いじゃない? この曲は女性上位というか。僕が自信満々でアタックするんだけど、イマイチ女心が掴めない男で。何か言われても「I Am、僕は……」って口ごもって、彼女に「Don't be rude(バカなことを言わないで)」って言われちゃうの。そういうコンセプトも、曲を作る前に二人で話し合って決めたんです。

――空気の読めない男ですね。ホンギさん自身が「君はまだまだ」って女の子に言われたら?

ホンギ:う~ん、もっと惚れちゃう。追いかけたくなっちゃうね(笑)。「何を思ってるのかな?」って。こういう曖昧な感じ、好きなんだよね(笑)。例えば「デートもしたし、付き合おうか」って話をして、「う~ん、まだわかんない」って言われたら、「おーーー」って闘争心がわいて、絶対に手に入れたくなる。

――【インタビュー後編】イ・ホンギ(FTISLAND) 行かなきゃいけないところがあるけど、ギリギリまでライブをするつもり