アグレッシブなライブパフォーマンスと“エモい”楽曲で、2018年2月の結成当初から大きく注目を浴びていた鶯籠(とりかご)。メンバー兼エグゼクティブプロデューサーの弱冠15歳・駄好乙(たむこ)を筆頭に、個性豊かなメンバーが揃うグループが、ついに2月19日にメジャーデビューを果たした。
「メジャーに行っても根本は変わらない」と話す彼女たちの、濃すぎる個性に迫る。
──鶯籠はライブで、アグレッシブな振り付けや、毎回変わる演出などかなり趣向を凝らしていますよね。

駄好乙 そうしようとはしてますね。やっぱりオリジナリティがなきゃ突出できないし、それがなくなったら他と同じになっちゃいますから。

──ステージ上ではどんなことを心掛けていますか?

からあげ アイドルなんですけど型にはまらないようにというか、魅せるライブをしたいと思ってますね。

──鶯籠のライブは「演劇的」という言い方もできると思います。


駄好乙(たむこ) 他のアイドルってめっちゃキッチリ揃ってるダンスするじゃないですか? 毎回同じモノを見せられても自分だったら楽しくないし、長く続かないとも思うから、そういう演劇的な動きだったりアドリブだったりっていうのはありますね。

──ダンスの先生はいるんですか?

ばんぱいあ いないです。振り付けはダンス経験がある駄好乙が中心に決めてるので。

──メンバーであり、エグゼクティブプロデューサーでもあるという駄好乙さんは振り付け以外にはどんなことをされているんですか?

駄好乙 鶯籠ってコンセプトとか世界観をすごい大事にしてるんですけど、そういうコンセプト作りだったり。あとはメンバーの管理ですね。僕、メンバーを脱退させる権利あるんで、もしこの子達が悪いことをしたら即座に解雇します(笑)。


ばんぱいあ でも逆も然りですよ。5人で管理し合ってるんで、駄好乙が何かしたらこっちがボイコットしますから(笑)。

駄好乙 ま、どっちもないとは思いますけどね。

ばんぱいあ いや、むしろメンバーへのタッチがヒドいので、私たちが何度駄好乙を脱退させようと思ったことか(笑)。

──タッチですか(笑)。

からあげ ハイ。
中学生男子みたいなものです。

駄好乙 それはコイツらの被害妄想です(笑)。

──では、駄好乙さんから見て他のメンバーはどんな印象ですか?

駄好乙 この人達、全員怪物ですよ。

ばんぱいあ なんか1人ひとりが違った意味でヘンだよね。

駄好乙 まず、からあげは目を血走らせながらすごい早口でものを言ってくる。

からあげ どういうこと(笑)? でも昼ドラに出てそうなキャラって超言われる。


駄好乙 沸点が低いよね(笑)。キレやすい。

からあげ メンバーにイラつくことが多いんですよ(笑)。

──ばんぱいあさんはどうですか?

駄好乙 この人もヤバいっすよ。神経質の塊です。

PINOCO この人切迫障害ぎみなんですよ。
常に追い詰められながら生きてる(笑)。

ばんぱいあ って言われます。ヤバいよねマジで。

からあげ 私達4人がマイペースだから余計大変そう。

──点点(てんてん)さんはどうでしょう

駄好乙 本当は意外としゃべるのにさ、メンバーの前ではしゃべらないよね。

からあげ しゃべるの好きでしょ?

点点 ……(笑)。


ばんぱいあ すっごいしゃべるの好きなはずなのに、ウチらとは絶対しゃべってくれないんですよ。私達じゃない人とはめちゃくちゃしゃべるのに。

──楽屋だと静かなんですか?

点点 なんか……あまり……、年上の人がちょっと……苦手(笑)。(※点点は16歳、15歳の駄好乙とともに年少組に当たる)。

──ではPINOCOさんは?

ばんぱいあ 自分の言葉に責任を持たない~、忘れっぽい~。

駄好乙 おっぱい(笑)。

からあげ マイペースすぎる(笑)。

駄好乙 おっぱい(笑)。

PINOCO おっぱいウルサイよオマエ(笑)。

からあげ でも胸の主張が激しい。

ばんぱいあ 胸と足と顔の主張かな。

──マイペースな美人ということで。では4人から見た駄好乙さんはどうでしょう?

駄好乙 いやもうきっと、めっちゃ優等生ですよ(笑)。

PINOCO うわ~。

からあげ でも一番行動力がある。

PINOCO 考えずにやっちゃうタイプ。それがまあライブに活きてたりするんですけど。

からあげ いやでも金銭面とかが超最悪です。

ばんぱいあ コレ大人になったらヒドいですよ。今は子供だから可愛く見え……見えないよ(笑)。

──そろそろ次の話にいきましょう(笑)。2月19日に発売となるメジャーデビューシングル『FLY HIGHER AGAIN』は、ふなっしーさんに作詞をしてもらったそうですね。これは駄好乙さんのアイディアだったんでしょうか?

駄好乙 僕、千葉県船橋市出身なんですけど、メジャー1stシングルってやっぱりインパクト欲しいじゃないですか? ふなっしーって有名だし、同じ船橋市出身っていうゆかりもあるし、意外性もあっていいかなって。

──すぐにOKはもらえましたか?

駄好乙 すぐにはもらってないですね。だってふなっしーの、“初めて”の作詞を鶯籠に捧げてくれたんですよ。それはもう、うれしかったですよ。

──一方で駄好乙さん以外のメンバーは、この曲をお披露目したライブの最中に、ふなっしーさんが作詞していたことを知らされていましたね。

からあげ 「梨2019 vol.2」っていうタイトルのついたライブの最中だったんですけど、そこで初めてふなっしーと梨が掛かってるんだって気付きました。でも歌詞がすごい鶯籠っぽかったので、鶯籠をちゃんと見てから書いてくれたんだなって分かりました。

PINOCO 結構鶯籠ってネガティブな歌詞が多いんですけど、この曲も悩みだったり葛藤だったりっていうところがすごくしっかり書かれてたんで、だからまさかふなっしーさんが書いてたとはまったく思わず、ビックリしましたね。

──そりゃあビックリしますよね。メジャーデビューに憧れているライブアイドルさんは多いと思いますが、デビューが決まったときはどう思ったのでしょうか?

からあげ メジャーになったからといって鶯籠が何か変わるわけでもないので、今までやってきたことをより多くの人に幅広く見せられたらいいなって感じです。

駄好乙 他のアイドルってメジャーデビューがゴールみたいに思ってる人が多いなと思って。メジャーデビューってゴールじゃなくてスタートでしょって思うんですけどね。

──メジャーデビューしてからも鶯籠の方向性は変わらないですか?

駄好乙 変わらないですね。僕達は「ライブアイドル」なんで、ライブがメインっていうのも、僕が振り付けを考えるっていうのも。

PINOCO みんな心配性過ぎるんですよ。

からあげ いろんな人がメジャーになって変わっていったアイドルを見てきたと思うんですけど、そういうのと一緒にされるのは嫌ですね。

ばんぱいあ 根本は変わらない。ただやれることが広がるっていうだけです。

──点点さん、それで宜しいですか?

点点 ……ハイ(笑)。

(取材・文/鎌形剛)
▼鶯籠(とりかご)
2018年2月に結成された、PINOCO、からあげ、駄好乙、ばんぱいあ、点点の5人組アイドル。最年少の駄好乙(15歳)はエグゼクティブプロデューサーも務めている。2020年1月より活動拠点を東京・鶯谷から茅場町に移した。

▽PINOCO(ぴのこ)
1月27日生まれ、O型。

▽ばんぱいあ
2月7日生まれ、AB型。

▽からあげ
4月27日生まれ、O型。

▽点点(てんてん)
11月8日生まれ、血液型不明。

▽駄好乙(たむこ)
1月4日生まれ、B型。

▽ばんぱいあ 生誕公演「息」
日程:2月22日(土)開場 16:00/開演 16:30
会場:渋谷WOMB

二周年記念公演 Day.1 - 前夜祭 -
日程:3月1日(日)
会場:代官山UNIT

二周年記念公演 Day.2 - 本祭 -
日程:3月29日(日)
会場:東京キネマ倶楽部

※詳細は鶯籠のオフィシャルサイトをご確認ください。