スペインのスポーツメディア『TRIBUNA』が、歴代のプレーヤーの中から「右利きベストイレブン」と「左利きベストイレブン」のチームを作り、空想対決をファンに呼びかけた。

 右利きベストイレブンは4-3-3の布陣を採用。
GKはマヌエル・ノイアーで、最終ラインは右からダニエウ・アウヴェス、フランツ・ベッケンバウアー、フランコ・バレージ、フィリップ・ラームという並び。

 GKは新旧合わせると幾多の名手がいる中、現役のノイアーを選出。「クラブ、代表の両方で、すでにレジェンドになっている」と紹介している。また、セビージャやバルセロナで活躍したD・アウヴェスについては「36個のタイトルを獲得。これほど多くを勝ち取った選手は他にいない」と評した。

 中盤はジネディーヌ・ジダンを中央に置き、シャビとアンドレス・イニエスタをインサイドハーフに置く布陣。
イニエスタは右利き、左利きも合わせてJリーグから唯一の選出だ。3人とも所属クラブと代表チームの両方で多くのタイトルを獲得した名手だが、守備面にはかなり難があると言えるだろう。

 前線はペレ、ロナウド、クリスティアーノ・ロナウドの3人で、ペレをやや下がり目の位置に配している。“新旧ロナウド”の共演やペレとロナウドの関係も魅力十分だ。

■右利きベストイレブン
▼GK
マヌエル・ノイアー(ドイツ)
▼DF
ダニエウ・アウヴェス(ブラジル)
フランツ・ベッケンバウアー(ドイツ)
フランコ・バレージ(イタリア)
フィリップ・ラーム(ドイツ)
▼MF
ジネディーヌ・ジダン(フランス)
シャビ(スペイン)
アンドレス・イニエスタ(スペイン)
▼FW
ペレ(ブラジル)
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
ロナウド(ブラジル)

 左利きベストイレブンも同じく4-3-3を採用しているが、『TRIBUNA』はここで2つの“ミス”を犯している。

 GKはイケル・カシージャスで、最終ラインは右からアシュリー・コール、ローラン・ブラン、パオロ・マルディーニ、ロベルト・カルロス
ただ、この中でブランは右利き。左足が得意というイメージもない。

 なお、レアル・マドリードで長年にわたってプレーしたカシージャスについては「彼と同じチームになったGKは、誰もがベンチから試合を見る日々を過ごした」、R・カルロスは「ワールドカップ1回、コパ・アメリカ2回、チャンピオンズリーグ3回を制した」と紹介している。

 中盤はエドガー・ダーヴィッツを底に置き、右サイドの開いた位置にリオネル・メッシ、左サイドにライアン・ギグス。高い守備力を備えるダーヴィッツを起用した点で、右利きベストイレブンよりバランスはいいと言えるかもしれない。

 そして前線は、下がり目の位置にヨハン・クライフ、その前にディエゴ・マラドーナとフェレンツ・プスカシュという陣容。
『TRIBUNA』の2つ目のミスは、ここにクライフを入れたこと。彼もまた右利きのプレーヤーだ。

■左利きベストイレブン
▼GK
イケル・カシージャス(スペイン)
▼DF
アシュリー・コール(イングランド)
ローラン・ブラン(フランス)
パオロ・マルディーニ(イタリア)
ロベルト・カルロス(ブラジル)
▼MF
エドガー・ダーヴィッツ(オランダ)
リオネル・メッシ(アルゼンチン)
ライアン・ギグス(ウェールズ)
▼FW
ヨハン・クライフ(オランダ)
ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)
フェレンツ・プスカシュ(ハンガリー)

 とはいえ、バルセロナの歴史を作ったメッシとクライフの共演や、何よりメッシとマラドーナが同じチームでプレーする点にも夢がある。1950年代のレアル・マドリードで大活躍したプスカシュとの絡みも注目だ。

 多少の勘違いがあったものの、両チームともかなり強力で魅力的な布陣であるのは間違いない。仮にこの両者が対戦した場合、果たしてどちらが勝つだろうか。