東京文京区・本郷に5月22日、ひっそりとオープンしたお店『ハイド モード』。店名のそばに“塩ハンバーガーと創作フレンチ”と書いてある小さなお店です。

ここで誰もが「塩ハンバーガーって何だろう?」って思うハズ。そこでさっそく食べに行き、「塩ハンバーガー」の正体を見てきました。

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

 開店直後の11時半に伺うと、ランチメニューに「塩ハンバーガーセット」1,000円というのがありました。最近、上陸が続くアメリカのグルメバーガーはバーガーだけでも2,000円くらいするのが当たり前。だから1,000円というのはかなりリーズナブルに感じます。しかも内容を聞くと、じゃがいものグラタン、スープ、デザートまで付く満足セットだそう。

ただし限定10食。早めに来て大正解です。

 カウンター席に座ると、キッチンでハンバーガーを作っている様子がよく見えます。こちらでは注文を受けてから、生のビーフパティを鉄板で焼き上げていくようです。

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

 ジュージューと音を立ててパティが焼ける香りは、まるで鉄板焼きのステーキのよう。思わず「何の肉を使ってるんですか?」と聞いてみると、

「牛肉100%でつなぎは使っていないんです。

以前、焼肉屋で肉の仕入れもやっていたので、肉にはちょっと自信がありまして。芝浦のセリで国産牛のA5ランクに匹敵する美味しい牛肉を仕入れています。だから塩・胡椒だけで十分美味しいお肉なんですよ」

 こちらの方が店のマスター・大平秀幸(おおひら・ひでゆき)さんでした。パティは表も裏も、表面がカリッとなるくらいまでじっくり焼き上げ、バンズにトッピングと一緒に積み上げて完成です。

極上のステーキを食べている気分

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

「塩ハンバーガー」は木のお皿に載って1プレートのランチで登場しました。女子が喜ぶような可愛らしさですが、バーガーは横から見ると高さもあってかなりボリューミーです。

「ペーパーにくるんで、バンズ、パティ、具材と一緒にガブリとお召し上がりください。ナイフやフォークで食べるより格段に美味しいですよ」と大平さん。

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 ふわふわのブリオッシュのバンズ、そこにトマト、ニンジン、レンコンのみじん切り、レタス、オニオンが入っています。かぶりついて、最初に味として飛び込んでくるのが、やはりビーフの味。パティの表面がカリカリとしていて、中はきちんと火が通っていてもしっとりとしています。だから香ばしく、そして牛肉の旨さが濃厚。

「ブリオッシュバンズといえば油脂はバター100%がほとんどですが、うちでは白ゴマ油100%で作った自家製バンズなんですよ。肉がどうしても動物性の油なので、パンは植物性の油にした方がもたれないと。しかも白ゴマ油だからゴマの香りはしなくて、軽くてヘルシーなんです」(大平さん・以下同)

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 バンズだけでなく、マヨネーズもヴィネグレットソースもすべて自家製なんだそう。カジュアルな料理であるハンバーガーを食べているのに、実は料理人の巧みな技術がふんだんに散りばめられているんです。

「焼肉屋で仕事をする前にずっとフレンチをやっていたんです。その2つを合体して作ろうと思ったのが塩ハンバーガー。

ハンバーガーってチーズやアボカド、ベーコンなど多様なトッピングがありますが、ステーキのように塩・胡椒だけで旨いバーガーがいいなと思いました。素材のシンプルな美味しさが引き立ちますしね」

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

 また、牛肉の“脂肪分”に関しては特別なこだわりがあるよう。

「やはり去勢(オス牛)より、メス牛の脂肪のほうが良質で、味わいもやわらかいんです。オス牛の脂肪を使うと、人によってはアレルギーを起こしお腹を壊しやすいんです。だからうちでは脂質にこだわった仕入れを行っています。
 また、赤身と脂肪分の配合も非常に重要で、赤身の割合を多くして、くどくないようにしてあります。

さらに、外はカリッ、中はふわっとしたパティに仕上げたいので、包丁でたたいてミンチにし、焼き加減も大事にしているんですよ」

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!
「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

 お話しを聞けば聞くほどこだわりばかり。ところで、「塩ハンバーガー」と命名した理由は?

「もちろん塩だけで美味しいという意味ですが、塩もフランスのゲランドを使っていて、ミネラル豊富な健康に良い塩です。ハンバーガーというとジャンクなイメージですが、体に良いものをシンプルに使って味わえるハンバーガー、という意味を込めてあえて“塩”と付けました」

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

 ちなみに夜のメニューの「塩ハンバーガー」は、お酒にも合うように、小さなサイズも用意してあるそうです。他にもその日に仕入れた魚介やお肉、野菜を使って太平さんが料理を作ってくれるとのこと。店名の「ハイド モード」の意味は、“隠れ家”と“その日の気分に合う料理”という意味を込めているそうです。絶品の塩バーガーと、大平さん(hideさん)のスペシャルメニュー、ぜひ試してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

「塩ハンバーガー」って何? 本郷の新店『hide mode』で鉄板ステーキみたいな絶品バーガーランチを食べてきた!

店名:塩ハンバーガー×創作フレンチ ハイド モード(hide mode)

住:東京都文京区本郷2-30-10 コーラルコート1F
TEL:090-2231-1666
営:11:30~14:00
  18:00~22:00
休:日
http://hidemode.net/