大量の糖分が含まれるコカ・コーラを一日40本以上も飲んでいた男性が、減量を決意し“コーラ断ち”をしたところ1年5か月で70kgの減量に成功した。「自分とよく似た状況にいる人たちの励みになれば」と男性は英メディア『Metro』『StoryTrender』で語っている。


英チェシャー州クルーに暮らすシェーン・トレンチさん(21歳)は、2014年にテイクアウト事業を始めフィッシュアンドチップス店のマネージャーになった。2軒の店を掛け持ちし13時間労働をしていたシェーンさんは、朝、昼、晩の3食にフィッシュアンドチップスを食べ、それを店の冷蔵庫にあるコカ・コーラで流し込むという悪習慣がついてしまった。

コカ・コーラ中毒になったシェーンさんは一日になんと40本も飲み、コカ・コーラだけで一日5,250キロカロリーを摂取していたという。40本分の総量はおよそ13リットル、砂糖だけで約1.3kgを毎日胃に流し込んでいたわけだ。シェーンさんは、カロリー制限ができなくなった理由をこのように話している。

「過去2、3年の間に、大好きだった祖父を含め大切な人たちを失い、辛い時期を過ごしました。
その悲しみを食べることで癒そうと思ったんです。」

もともと95kgの体重だったシェーンさんは、最も体重が多かった時期で203kgあったそうだ。しかし両親との不仲がきっかけとなり悪習慣をすっきりと断ち切ろうと決意をするも、ソフトドリンクだけは完全に止めることができなかった。だが高カロリーのコカ・コーラの代わりにカロリーオフのコーク・ゼロを飲むようになり、昨年になってコークを飲むことをピタリとやめた。その結果、1年5か月で約70kgの減量に成功し、シェーンさんの体重は現在127kgになった。目標まであと4kgなのだという。

「体重がコントロールできなくなり、自宅の階段を上り下りしたりという基本の動作をすることさえも苦しくなったのです。
このままの生活を続けていると死んでしまうと医師に警告されました。昨年、ふと『コーラを止めよう』と思ってからは完全に習慣を断ち切りました。最初、体の反応は酷いものでした。突然糖分を摂らなくなった分、疲れやすくなりイライラしやすくなりました。でも今はジャンクフードも一切食べませんし、一日1本か2本、コーク・ゼロを飲むだけです。70kg痩せて体調もいいですよ。」

現在、レストランで勤務しているシェーンさんは減量に苦しんでいた昨年に胃バイパス手術を薦められた
しかし自分の力で痩せたいと、イギリスで人気のダイエットプログラム「Slimmimg World(スリミング・ワールド)」に参加し、健康的な減量法を選んだ。プログラムへの参加は同じ目標を持つ人たちとの交流も生まれ、自分への大きな励みになったという。シェーンさんは最後にこのように語った。

「痩せるのは容易ではないですが、今はもう肥満体型には戻りたくありません。あの頃は気持ちも沈んでいましたが、今は周りにからかわれる不安もなく外出できるようになったし、両親との関係も修復できました。減量を決心するのに遅すぎるということはありません。
自分の経験が同じ状況にいる人の励みになればと思います。」

このニュースを知った人からは「よくやった。何事も諦めないことが大切だよね」「一日40本!? これまで飲んだ分が体に蓄積しているわけだから、後々健康に支障が出ないといいけど…」「それだけ飲んで歯が溶けてないのが驚きだ」といった声があがっている。ちなみに米トランプ大統領は、ダイエット・コークを一日12本飲んでいるという。

画像は『Metro 2017年12月13日付「Obese man with addiction to Coca-Cola downed 40 cans a day」(Picture: Caters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)