夫婦喧嘩の勢いで、クラブハウスにいる妻を殺害しようと軽飛行機でその建物に突っ込んだ夫が死亡した。余りにも突飛な行動によるこの大惨事は、『EWN』など複数のメディアが伝えている。


『EWN』によると、死亡したのは操縦席にいたパイロットで南アフリカ国籍のチャール・ビルヨン(Charl Viljoen)と伝えている。ビルヨンは昨年10月からカラハリ・エアサービスのパイロットとして働いており、妻のナターシャさんと共にボツワナに10年ほど滞在していた。3月23日、夫妻はボツワナのハボローネ(Gaborone)にある「The Matsieng Flying Club」のクラブハウスで、友人の出産前のお祝い「ベビーシャワー」に参加した。そこで妻と口論となったビルヨンはクラブハウスを車で飛び出した。そしてビーチクラフト・キングエアという軽飛行機を盗み出したビルヨンは、妻を殺すためクラブハウスに突っ込んだのだ。

軽飛行機は午後6時20分頃、クラブハウスに激突。
建物は燃え、近くに留めていた車13台も炎に包まれた。低空飛行で突っ込んでいく機体やクラブハウスが炎に包まれている様子は多くの人が動画に撮り、投稿されている。

クラブハウスには50名ほどいたが、事故直前に全員が避難して無事だった。ビルヨンは激突する前、クラブハウスにいた友人に電話して妻がどこにいるかを確認している。電話を受けた友人は、ビルヨンの様子がおかしいことに気づき、クラブハウスにいた人々に避難するよう叫んでいた。なおビルヨンは事故当時、かなり酔っ払っていたそうだ。


軽飛行機はビルヨンの職場でもあった「セレツェカーマ国際空港(Sir Seretse Khama International Airport)」から盗まれたことが確認されている。「The Matsieng Flying Club」によると、カトレン(Kgatleng)地区の救急隊は事故直後に到着し消火活動にあたったが、クラブハウスの施設は完全に破壊したという。また、ビルヨンは飛行許可を受けずに違法で飛んでいたことなどから、さらなる調査が行われるとも述べている。



画像は『EWN 2019年3月25日付「MAN WHO TRIED TO KILL WIFE WITH PLANE IN BOTSWANA IDENTIFIED AS SOUTH AFRICAN」(Picture: Facebook/Aerospaceafricatv)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)