1型糖尿病を患う人気兄弟バンド「ジョナス・ブラザーズ」の三男ニック・ジョナスが、「糖尿病予防月間」の11月に入って間もない現地時間2日にInstagramを更新した。ニックは病気への理解や、患者のネットワーク作りを呼びかけている。


ニック・ジョナス(27)が1型糖尿病と診断されたのは2005年、ニックが13歳の誕生日を迎え2か月が過ぎようとした頃だった。当時「ジョナス・ブラザーズ」のメンバーとして兄達とともに全米をツアー中だったが、家族は体重が3週間で約7kgも減少したり、常に喉が渇いたと不満を漏らすニックの異変に気付き、病院へ連れて行ったそうだ。

「1型糖尿病を患っている」という思いもよらぬ診断を受けショックに打ちひしがれたニックは、「13年間病気知らずだった自分に限って」と現実を受け入れられなかったことや「命に関わるのか?」と医師に尋ねたこと、また「命に別状はないが、生涯向き合っていかねばならない病気」と伝えられたことなどをこれまでのインタビューで語ってきた。

糖尿病患者の多くはインスリン分泌不全やインスリン抵抗性による2型糖尿病で、特に中高年に多く発症する。一方で1型はインスリンの欠乏による糖尿病で、若い患者の場合、このタイプであることが多いという。すい臓でインスリンを生成できないと高血糖状態が続き、命に危険を及ぼすため、生涯にわたりインスリン治療を続ける必要があり、ニックはこの病気とかれこれ14年間向き合ってきている。


そんなニックは「糖尿病予防月間」の11月に入って間もなく、Instagramで自身の糖尿病との関わりを綴っており、

「運動とヘルシーな食生活、そして常に血糖やインスリンの数値に敏感でいること。14年前に1型糖尿病と診断されて以来、こうして健康に対するアプローチが方向付けられた」

と吐露している。

また日々のケアや自己管理など、同病気にともなう不安や葛藤は周囲からは見えにくいことを挙げ、「時に心細くなったり、孤独になったりしてしまいがち」と気持ちを吐露。2015年に糖尿病に関する知識促進や治療法研究などに尽力する団体「BeyondType1」の設立に携わった背景には、そんな自身の体験があったことも明かした。ニックはまた、同じ病気を患う人達が各々の経験をシェアしたり励まし合うことで、同団体の活動に積極的に関わってほしいと呼びかけた。

人気絶頂の10代で病気を患うも、家族らのサポートのもと常にポジティブに病気と向き合ってきたニック・ジョナス
昨年にはインド出身の女優プリヤンカー・チョープラーと結婚、今年3月には「ジョナス・ブラザーズ」が再結成され、現在は「HAPPINESS BEGINS TOUR」で各地を飛び回っている。毎日を精力的に生きるニックの姿は、同じ病気を患う人々の何よりの励みとなっているはずだ。

画像は『Nick Jonas 2019年11月2日付Instagram「14 years ago this month I was diagnosed with Type 1 diabetes.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)