東京の真ん中でも廃駅めぐりができる
(上)博物館動物園駅外観(中)旧新橋駅(下)万世橋駅
現在JRや私鉄を合計して、およそ一万の駅がありますが、消えていった駅もかなりの数にのぼります。赤字で廃止になったというだけではなく、別の場所に移転したため、とか二つの駅を統合したため、とか理由はさまざまです。


実は、というほどのことでもありませんが、東京都内、しかも一等地ど真ん中にも廃止された駅があり、現在でもその痕跡を見ることができます。
では、東京廃駅めぐり。ちょっと駆け足で、三駅ご紹介です。

・博物館動物園駅
上野駅を降りて、上野公園をてくてくと芸大方面にナナメに歩いていくと、小さいけれどまるで国会議事堂のような雰囲気をたたえた、古びた建物が見えてきます。入り口は鉄の扉が重く閉ざされていますが、脇に「博物館動物園駅跡」としっかり書かれておりました。
平成9年と、比較的最近まで営業していた同駅。
トンネル内にホームがあるのですが、わずか4両分しかなく、利用客もそんなに多くなかったため、営業を休止してしまいました。
上野駅から京成線に乗って、トンネルの中を注意深く見ていると、ぼわっとした小さな明かりとともに、ホームが見えます。ちょっと不気味。でも、営業していたときも、こんな感じだったよ(笑)

・万世橋駅
アキバ系なる言葉まで生み出した電脳都市アキハバラ。
駅をおりて、神田方面に足を向けるとすぐに神田川を渡ります。そのほとりに「交通博物館」があるわけですが、ここは昔の「万世橋駅」。
レンガ造りの高架が歴史を感じさせます。
昭和18年に廃止されてしまいましたが、交通博物館の館内となった今でも、ほぼ当時のまま内部まで残されているのだそうです。時々見学会なども開かれていますので、要チェックですね。

・旧新橋駅
これぞ、原点。1872年(明治5年)新橋〜横浜が開業し、日本の鉄道は、その歴史の幕を開けました。現在ある新橋駅とはちょっと場所が違ったのですね。
長らく放置されていたようですが、昨年、新たに「旧新橋駅」としてリニューアルオープン。当時の遺構や出土品(!)がお手軽に見学できるようになりました。
先日初めて訪れたのですが、「ちょっとキレイすぎるなあ」というのが第一印象。しかし、切符や切符を切る鋏が「出土した」というのに、驚きです。埋まっていたのか……。(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)