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地域振興券まで登場した、小さな動物園の快進撃

動物の自然な生態が見られる「行動展示」によって、一躍有名になった旭山動物園。
規模や知名度こそ大きく異なるが、様々な工夫によって、蘇った動物園は他にもある。
かつて、Bitで「はく製館だけ満員御礼」「動物園のライブ配信」などご紹介したこともある、長野県・須坂市動物園がその例だ。

ここは、かつて死んでしまった動物をはく製にし、いつの間にか、はく製館だけ充実しまくっていた時期があった。さらにどういうわけか、かつては発砲スチロールに無数の針をさして「ハリネズミ」などという、人を食ったようなジョーク展示もあったわけだが、近年はネットでライブ配信をしたり、小動物とのふれあいコーナーを設けたり、各展示にも力が入って、活気を取り戻している。
だが、なんといっても、大きな変化を生んだのは、やはりスターの誕生だ。

サンドバッグに抱きついたり、蹴ったりすることがテレビで紹介されて注目を集め、この夏には他の動物園より招いたメスカンガルーとの結婚式まであげた、赤カンガルーの「ハッチ」くん。
実は、かつてはいつ行っても、「ゴロゴロ寝てるばっかりで、不敵な態度だなあ」という印象があったのだが、スタッフがたまたまサンドバッグをつけてあげたことから、「水を得た魚」のように、躍動的なアクションを見せ始めたらしい。
そして、今では、ハッチくんは、まち一番の「有名人?」だ。

ハッチくんのいる須坂市では、ハッチくんの姿を印刷した地域振興券「須坂市共通商品券」を発行、「はっち商品券売場」を設けるスーパーもあったほど。
また、長野県警までもハッチくんの人気にあやかり、7月末には、暴走族追放パンフレットにハッチくんを起用、サンドバッグにキックをお見舞いする姿とともに、「見に行くのはぼくだけに」と訴えている。

すっかりスターとなったハッチくんに対する注目は、地元の人だけでなく、仕事や結婚で地元を離れた人の間でもアツく、この夏には、
「知ってる? ハッチくんが結婚式あげるんだよ!」
などと、まるで地元の同級生の結婚を知らせるようなメールが、友人たちから届いたりした。
また、帰省するたびに、「須坂動物園に行こうか」という案が持ち上がることも少なくない。
まるで「母校に行ってみよう」「同級生の○○ちゃんが働いてる店、行ってみない?」みたいな感覚である。

発砲スチロールでできたハリネズミが展示されてたような状態から、小さいながらも、全国的に知られる動物園になった、この躍進ぶり。
いまや地元では、「須坂動物園」「ハッチくん」は、老若男女問わずに語りあえる、明るい共通の話題となっています。
(田幸和歌子)

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