といっても特に眼病があるわけではないので使うのはもっぱら「目の疲れ・かすみに」という一般的に市販されているもの。容量はたいてい10mlから15mlで、平均は12mlといったところだろうか。
目薬は治療の目的ごとに当然保管法や使用期限、用法・容量は異なるが市販の「目の疲れ・かすみに」といったものの使用法は薬局などで見比べても概ね同じである。こういった目薬は一般的に製造から3年は使用可能だがこれは未開封の場合で、開封後は1カ月くらい、といわれている。
そう、この開封したら使用期限は1カ月というのがクセものなのだ。ほぼ毎日パソコンを使用しているのでそれなりに目は疲れてはいるものの、毎日目薬をさすわけではない。気になるときに買って2、3日つけておしまい。その後はついつい放りっぱなしにしてしまい「あれっ? この目薬いつ買ったけ?」となってしまうのだ。
実は今も机の中に中身がまだたっぷり残っている目薬がある。「目のかゆみに」と書かれていることからおそらく花粉症の季節である2月か3月に購入した模様。これはさすがに使えない、しかも目がかゆいわけではないので、新しいものを買ってきた。
全ての人がこんな使い方をしているわけではないとは思うが、そもそも市販の目薬は量が多すぎはしないだろうか? 手元にある目薬の効能書きの用法・容量をみると「1回2、3滴、1日5、6回点眼してください」とある。
「1回2、3滴というのはそれぞれの目に対してということで、両眼でという意味ではありません。基本的には目薬は1滴入れば大丈夫なのですが、一度できちんと入らない場合もあるので2、3滴とご案内しています。1滴はだいたい30から50マイクロリットルです。ミリリットルにすると0.03から0.05となります」とのこと。
えっと、1滴を0.03で一度に2滴、1日5回でとりあえず1日の使用量を計算してみる。
0.03×2×2×5=0.6ml。手元の目薬は12mlなのでこれを0.6で割ってみると20と出た。
ということは用法どおり片目に2滴づつ、1日5回使用すると20日で使い切ってしまう計算だ。
では上手く1滴をきっちり目に入れることができた場合ではどうなのか?
0.03×1×2×5=0.3ml 12ml÷0.3=40 おお40日(よく考えたら計算するまでもなく2倍にするだけで事足りますが)。
さらにしつこく今度は力強く容器を押して1滴を0.05ml押し出したとして、3滴で6回というMAXの使用法で計算。0.05×3×2×6=1.8ml 12ml÷1.8=6.666……えっこれは6日から7日ということ?
以上の計算から目薬は用法・容量を守って使用すると約1週間から40日で使い切ることが可能と判明。
私の場合目薬を使うのをすぐに止めてしまう、というところにそもそも問題があるのかもしれないとちょっと反省。
ちなみに、目薬は開封後1カ月で効能が落ちるわけではないが、開封後は空気中の雑菌などが入りやすくなるため、安全性を考えて使用を約1カ月でと言っているらしい。直射日光の当たらない涼しいところできちんと密封して保管していれば、開封後2、3カ月でも大丈夫ですよとのこと。それにしても、「1回2、3滴、1日5、6回点眼してください」の指示に従ってこれだけの使用量の違いがでるとはちょっと驚きです。
(こや)