原材料はペットボトルから枝豆まで! のエコ衣類
(上)ペットボトルが衣服に生まれ変わる。<br>(下)「Teko」のコーンベースの靴下はバックパッカー誌のベストソックスにも選出
アウトドア人間たちの間では、一般的な興味とされる環境保護やリサイクルだが、「誰が一番エコ?」的な感覚で、米国ではこのところ売り上げが伸びている。
10年以上前、ペットボトルのリサイクルとして誕生した「パタゴニア」のフリースジャケット(約25本のペットボトルがジャケットに再生)をきっかけに次々と出てくるエコ衣類。

リサイクルは環境保護に繋がると信じ実践しているパタゴニアは、店頭にリサイクル箱が設置してあり、着古した衣類(下着まで)を回収し、再生し、また回収し、という日本の帝人エコサークルを採用している。再生時の過程においても、地球温暖化ガス放出の減少と石化燃料の使用という環境利益もあるという。
しかし、はき古した下着をリサイクルに持って行く勇気はない、という人でもエコ衣類を手に入れ、着用することで環境保護ができるようだ。

最近人気のコロラド州ボルダーの「Teko」は、ハイパフォーマンスアウトドアに最適な靴下を作っているメーカー。
その人気の靴下、実はコーン(とうもろこし)をベースに作られていて、通気性、耐久性が抜群によく、昨年のバックパッカー誌のベストソックスにも選ばれている。
毎年簡単に効率的に再生することができるコーン。
その豊富で再生可能なコーンから糖分を発酵させ、使用可能な繊維に変え作り上げている、保証付きの靴下だ。
というのは、1年間履き続けて気に入らなかった場合、新品靴下と引き換え、または返金してくれるというシステムがある。

捨てられるだけだったココナッツの皮。この皮から作った汗の匂い止め加工が施されたポリエステルシャツ。
瞬く間に無農薬で成長する竹、枝豆をベースにしたシャツやパンツ。有機木綿のスニーカーには、水ベースの接着剤を使用。
各社競ってエコ衣料を売り出している。
見た目には絶対にわからない衣類や靴の原材料だが、アウトドア・ブーツで一目置かれている「ティンバーランド」が、これをアピールするべく来春から原材料名をラベルに表示することになったという。
食品のごとく、ラベルに「再生ゴム、有機木綿キャンバス、コーンベース繊維、再生ポリエステル」など詳しく記されると、衣類に対して違った目で見ることができ、環境保護にも興味が持てるような気がする。
(シカゴ/あらた)