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「海外に長く住みすぎた!?」と思う瞬間

「郷に入れば郷に従え」ということわざは、海外生活をする上では重要なポイントになる。習慣や文化が違う国に行けば戸惑うことも多いが、「そういうもんなんだ〜」と受け入れることで、生活をより楽に興味深いものにしてくれることが多くある。
しかし、それにも慣れて普通に生活しているとフトした時に「長く住みすぎたな」と思う瞬間がある。

そんな初心(日本の習慣)を忘れてしまった在米5年以上の(ほとんどの人が1〜2年に1度は帰省している)8人の日本人の方々とお会いする機会があったので、座談会的にその「瞬間」を聞いてみることにした。
「アメリカで生活しているわけだから、もう気づかないっていうか、これが普通になっているのよ。だから日本に里帰りした時にハッとする」と話してくれたのはHさんのみならず、8人全員一致で1位になった「トイレの水流し」。
アメリカでは公共の水洗トイレの水がタンク式だろうがタンク式でなかろうが、水を流しながら用を足す人はいないのではないだろうか。
豪快な“トイレ音”を弾かせるのが普通で、それが他人に聞こえようが聞こえまいがお構いない。
最後の最後に水を流す音で全行程を終える。
それが日本の公共のトイレに入った途端、水の音があっちこっちから聞こえる。「あっ、そうだった。日本は“トイレ音”を隠さなくちゃ恥ずかしいんだったわ」と、そういう時にアメリカ滞在が長くなったな〜と思うらしい。

次に挙がったのは「いらっしゃいませ〜」という日本の店での言葉の返答に困るというのだ。
というのは、アメリカでは「ハロー」や「ハーイ」が店でも一般的に使用される言葉で、スーパーのレジのお姉さんや、デパートの化粧売り場の店員さんも常々使っている。面と向かってハローと言われるので、もちろん「ハロー」と答える。
それが日本だと、面と向かって「いらっしゃいませ」と言われているにも関わらず、無視というか素っ気ない態度を取ってしまうことになるのが苦痛なのだそうだ。
もちろんそこで「いらっしゃいました」なんて言う馬鹿にもなれないし……という。

他に出たのは、スパゲティーを折って茹でるとき、足で冷蔵庫や箪笥を閉めちゃう、鼻を片手ティッシュでかんだり、スリッパなしのトイレなどが挙がった。

日本で生まれ育った在米日本人のみなさんも、日本の習慣や文化を忘れたというわけではないはずで、「郷に入れば郷に従え」を実践しているにすぎないのかもしれない。
(シカゴ/あらた)

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