いまどき女子の「盛り盛り」事情を考える
人形を「盛って」みましたが、この程度だと、「盛りが甘い」という状態なのでしょうか。
若い女の子たちの髪のトップ部分が、ことごとくうずたかくなっていること、気づいてました?

これは「盛り(もり)」と呼ばれていて、もともと水商売の女性などの間ではフツウだったものの、今では程度の差はあれど、一般の若い女の子たちにずいぶん浸透している。
逆に、我々30代女性などの場合、髪質も変わってくるせいか、トップを高くしようにもなかなか……なんて事情もあって、この「盛り」の高さに年齢が見えたりすることもある。

そんな「盛り」について力を入れている雑誌もあり、その代表格とも言えるのが、ギャル系のヘアメイク&ファッション雑誌『小悪魔ageha』(インフォレスト)である。
なんと6月号の背表紙には「今日からひとりで盛り盛り大辞典付き!!」などという、アグレッシブな見出しが立っていたりもする。

中身を見てみると、「小盛り」「カマボコ」「甘盛り」「ボンバー特盛りヘア」「綿菓子盛り」「子猫ちゃん盛り」「縦盛り夜会」「ロールケーキ盛り」などなど、美味そうだったり、愛らしくキテレツだったりするネーミングがズラズラ……。

詳細はもう到底わからない次元ではあるのだけど、そもそも「盛り」のメリットって? 
美容師さんに聞いてみると……。
「頭を大きく見せて、その対比で顔を小さく見せる作戦だと思いますよ。頭が大きいと、肩幅が華奢に見えたり、細く見える効果もありますから。ちなみに、トップにボリュームをもたせるとゴージャス&大人っぽく、サイド(顔まわり)にボリュームをもたせると、あごをシャープに、首を細く見せる効果があります」

でも、トップを高くしようにも、どうにも寝ちゃうんです。ついでに、プロのヘアメイクさんに聞いてみると……。
「若い子たちは、みんな自分の髪をいじるのが上手ですからね。あとは、トップの長さの違いですね。たいてい『盛り』を高くするために、トップの髪は少し短めにカットしてるんです。トップが長いままだと、どうしても重さで落ちてしまいますから」
基本的には「逆毛」をし、毛束をさいたり、散らしたりしながら、スプレーでボリュームを出すのだそうだが、どうしても髪が傷んでしまっている女性は多いのだとか。
「逆毛をしすぎて傷んだり、エクステをつけたり外したりをあまりに頻繁にやるので、小さなハゲができてる子もたくさんいますよ。それでも、やっぱり『盛り』は大切。高く盛れば盛るほど、テンションが上がるんだそうです」

ちなみに、こんもり「盛」った髪も、髪を洗えばフツウに戻るのだそうで、その場に応じて変えているという。

かつての前髪命だった時代とは、また別の「盛り」という流行。若い子にしかできないけど、ずいぶん華やかではあります。
(田幸和歌子)