中国の消費市場は2024年も、5月下旬から6月にかけて実施される大型ショッピングセール「618」で大きな盛り上がりを見せた。

中国電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)のデータによると、18日午後11時59分(日本時間19日午前0時59分)時点で、セールの取引額と注文数はいずれも過去最高を更新した。

買い物をしたユーザーは5億人以上、累計取引額が10億元(1元=約22円)を超えたブランドは83に上り、京東のライブコマースの注文数は前年同期比で3倍以上増加した。

11月の「双11(ダブルイレブン)」と並ぶ国内二大ECセールの一つとして今年の618は、例年の熱気の上にさらに各カテゴリーにおける商品の豊富さと消費者の買い物体験に新しい見どころを示し、消費市場の新たなトレンドを反映するものとなった。

618の不動の人気カテゴリーである家電とデジタル製品は、今年も引き続き好調だった。普段、家庭用ゲーム機でよく遊ぶという深圳の青年、張嘉偉さんは「ずっと目をつけていた通常価格5千元近いゲーム機が、セールで1500元ほど値下げしたので買えると思った。この手の高額な輸入デジタル商品を入手するには618を狙えば、割引率が高く価格も手頃になる。周りの友達の多くもそうしている」と語った。

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今年は輸入品の健康食品やサプリメントの人気が高かった。アリババグループ傘下の越境ECサイト「天猫国際(Tモールグローバル)」の担当者によると、現在、栄養摂取による抗老化が健康分野で急成長しており、魚油とクリルオイル(ナンキョクオキアミから抽出されるオイル)が最も伸びている品目だという。「スポーツ」は依然無視できない消費のテーマで、ハイキング・サイクリング・ウオータースポーツはアウトドアスポーツの3大新興消費トレンドに数えられる。天猫国際プラットフォームのデータによると、輸入品の自転車関連アクセサリーの取引額は前年比約7・9倍、スイミングゴーグルの全体取引額は約12倍増加した。高級酒や輸入ぜいたく品も大幅に伸びている。

中国国際発展知識センターの魏際剛副主任は、今年に入ってから中国は消費促進のため一連の政策や措置を講じており、消費市場の持ち直しに効果を上げていると指摘した。618の中国人のショッピングカートから消費傾向の変化を見ると、最も顕著なのは輸入品の売上増で、これは消費の発展の新たな傾向を反映し、消費拡大の新たな原動力を浮き彫りにしており、中国が輸入を拡大し続けていることを直接的に表していると述べた。

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今年の「618」でECプラットフォームは積極的に転換を図り、プロセスを簡素化し体験を最適化することでユーザーを取り込んだ。10年以上恒例だった予約先行販売をやめ、セール当日の値引きに力を入れて消費市場を刺激した。

賽智産業研究院の趙剛院長は「安価で良質」は、ECプラットフォームが「本質への回帰」を加速させていることを明確に反映していると指摘。ECプラットフォームは商品の値引きや質の向上などに一層多くのリソースを投入し、ユーザーの体験と満足度を向上させ、ユーザーへサービスを提供するという本質に立ち返ろうとしていると述べた。

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(新華社北京