ドイツ自動車大手のメルセデス・ベンツグループは4日、中国で現地パートナーと140億元(1元=約20円)以上の新規投資を行うと発表した。現地生産する乗用車に100億元以上、軽商用車に40億元以上を投資してラインナップの充実を図るほか、技術革新と主要製品の中国への導入をさらに加速させる。
北京、福州(福建省)両市とその周辺地域のハイエンド製造業、新エネルギー車(NEV)、インテリジェントコネクテッドビークル(ICV)および関連産業に参入し、現地の「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)と産業クラスターの発展に新たな推進エネルギーを提供する。
同社は「中国への投資は未来への投資である。中国にはわが社にとって世界最大の自動車市場、最も若いユーザー層があるだけでなく、整った産業チェーン、イノベーション活力に満ちた人材があり、われわれに発展のチャンスをもたらし続けている」と表明。オラ・ケレニウス会長も「中国市場はグループのグローバル戦略の重要な柱であり、電動化転換と科学技術革新の重要な駆動力でもある」と強調した。
メルセデス・ベンツは20年余りに及ぶ経営の現地化を経て、中国で世界最大の乗用車製造拠点、本国ドイツ以外でカバー領域の最も広い研究開発ネットワークを構築。研究開発への投入も持続的に拡大し、直近5年の投資総額は105億元に上った。
同社は、投資を通じて中国での配置を引き続き拡大していくと表明。業界をリードする中国の協力パートナーと協力し、ICVや新エネ車などでの提携を広げ、中国自動車産業の長期的発展に引き続き寄与していくとした。(新華社フランクフルト)