中国の上場企業などが加盟する中国上市公司協会がこのほど発表した「中国上場企業ハイエンド製造業発展報告(2024)」によると、中国本土人民元建て株式(A株)市場に上場するハイエンド製造業企業の数は23年末時点で2445社となり、A株上場企業総数の45.7%を占めた。全体的に見て、近年は政策的支援や中国の産業構造の転換・高度化という歴史的なチャンスに恵まれ、ハイエンド製造業の上場企業数は持続的に増加し、経営面でも大きな成果を収めている。
23年末時点の上場ハイエンド製造業企業の総資産は25兆6900億元(1元=約21円)に上り、A株上場企業全体の6.1%を占めた。22年末比12.0%、19年末比89.5%それぞれ増加し、過去5年の年平均伸び率は17.3%とA株上場企業全体の年平均伸び率(11.0%)を上回り、資産の規模は急速に拡大した。
過去5年の売上高は持続的に増え、19年の8兆2400億元から23年には14兆6600億元に増加した。年平均伸び率は15.5%で、国内総生産(GDP)成長率を大きく上回った。23年の売上高は前年比8.9%増え、伸び率はA株上場企業全体の1.9%を大きく上回り、発展の強靭(きょうじん)性を示した。
研究開発投資の持続的な増加が発展の力強い推進エネルギーとなっている。23年の研究開発費は8882億1800万元に上り、過去5年の年平均伸び率は22.1%で、どの年も高めの水準を維持した。売上高研究開発費比率も19年の4.9%から23年の6.1%と急速に上昇した。上場ハイエンド製造業企業は自主的な研究開発能力の構築を非常に重視し、研究開発強度(研究開発費の対売上高比率)は持続的に向上している。
海外事業の開拓も続き、過去5年の海外売上高の前年比伸び率は15.0%以上の比較的高い水準を保ち、同期間のA株上場企業全体の伸び率を上回った。海外売上高は19年の1兆6832億元から23年には3兆8290億元に増加し、年平均伸び率は22.8%とA株上場企業全体の伸び率(14.4%)を上回ったほか、A株上場企業の海外売上高全体に占める割合も33.9%から45.0%に拡大した。
境外(外国と中国香港・マカオ・台湾地区)の株式市場に上場しているハイエンド製造業企業は6月末時点で51社となり、うち50社はA株市場と香港市場の2カ所、バイオテクノロジー会社の百済神州(ベイジーン)はA株市場と香港市場、米国市場の3カ所に上場している。
中国ハイエンド製造業の上場企業は新たな発展の理念を実行に移し、技術イノベーションを積極的に行い、技術面の革命的な限界突破を追求することで「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)を生み出し続けており、製造業の質の高い発展推進の先陣を担い、中心勢力となっている。(新華社北京)