国内メジャー第2戦は畑岡奈紗の圧勝に終わった。世界ランキング9位が順当に勝利という結末だったが、内容的にも他の選手を圧倒するものだった。

畑岡奈紗のドライバースイング【動画】
4日間通してのドライビングディスタンスは堂々1位。パーオン率でも、72ホール中62ホールで1位。1ラウンドあたりの平均パット数28.5も1位。ショットでチャンスをつくり、パッティングも決める王道スタイル。スキのないゴルフで国内公式戦3勝目。20歳245日での公式戦3勝は最年少記録となった。

今大会は、距離が短いぶんラフが深いセッティング。フェアウェイキープが絶対とされた。400ヤード台のパー4はひとホールのみ。距離の短いセカンドや、パー5での3打目がスコアメイクのカギ。そこで畑岡が見せた精度は、やはり世界クラスだった。
4日間通じて際立ったのは、100ヤード以内。
特に最終日の15番は圧巻だった。300ヤードの短いパー4で、セカンドは70ヤード。握ったのは58度のウェッジ。バーディがほしいホールで、なんとこれを直接放り込みイーグル。後続の追い上げを許さない、まさに王者のショットだった。
大会前最初の練習ラウンド。
コースチェックを行った畑岡は、ウェッジの距離感を確かなものとするため、距離測定器を用いて、50度、54度、58度のそれぞれの距離を測った。自分の調子と、そこでの距離感。「中途半端な距離をチェックしたり、調整できました」と、短いクラブの勝負になると踏み、その集大成として見事なダンクイーグルを奪った。
今季は海外女子メジャー5大会で3度の予選落ち。「メジャー以外は良かったけど、メジャーに合わせられなかった」とした畑岡。その悔しさは日本のメジャーで。
今後は、17年に優勝している「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」出場後、過去2連覇を果たしている「日本女子オープン」に向かう。そこでもまた、世界の技を見せてくれるだろう。
【畑岡奈紗のクラブセッティング(WITB=What’s in the Bag)】
1W:ダンロップ・スリクソン Z785 ドライバー(9.5°)
(DUNLOP 18 MIYAZAKI KIRI 6S)
3W:ダンロップ・スリクソン Z F65 フェアウェイウッド(15°)
UT:ダンロップ・スリクソン Z H85(3U:19°、4U:22°)
5I~PW:ダンロップ・スリクソン Z785
W:クリーブランド RTX2.0PF(50°、54°、58°)
PT:ピン Scottsdale TR Piper C
BALL:スリクソンZ-STAR


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