バックナインで一気にまくる。強い渋野日向子がいきなり21年初戦で炸裂した。「ダイキンオーキッドレディス」2日目に6バーディ・1ボギーの「67」とスコアを5つ伸ばし、首位と4打差の5位タイに浮上。優勝圏内で4日間の戦いを折り返した。
6つ奪ったバーディの内、4つがパー5のもの。しかも4番のフェアウェイバンカーから2mにつけたものを除けば、全てウェッジでピンに絡めてのものだった。
伸ばしどころでしっかり伸ばす。定石通りの攻め方だったが、実はパー5でのバーディの少なさは課題にしていた部分だった。「19年、20年とバーディ率が少なくてマネジメントの必要性を感じました」。4つのパー5で全てバーディを獲るのは19年の「TOTOジャパンクラシック」以来と久しぶりのこと。
そこでスタイルを大幅にスイッチしたという。以前は「パー5は届く以上、刻むという選択肢はありません」とまで豪語していたが、「マネジメントの必要性を感じた」と状況によっては3打目勝負に持ち込むことも視野に入れるようにしたのだ。
当然そうなってくれば必要となるのは3打目、すなわち100ヤード以内の精度。短い距離でピンに付けられなければ、2オン狙いよりもバーディを獲る確率は低くなる。そこで渋野が取り入れたのがウェッジ4本体制。
昨年まではPW、52度、58度の3本だったが、PWを抜いて46度、51度、54度、57度の4本に。それぞれの距離は46度が105ヤードで、そこから距離は10ヤード刻みとなっている。このセッティングにしたのは、このオフに何度か一緒に練習した