<WGC-デル・テクノロジーズ・マッチプレー 3日目◇26日◇オースティンCC(米テキサス州)◇7108ヤード・パー71>
すでにグループステージ敗退が決まっていた松山だが、3日目は格上の世界ランク10位のパトリック・キャントレー(米国)に4&2で勝利し、一矢を報いた。この日の松山は序盤からショット、パットともに好調。
スタートの1番ホールから3連続バーディでいきなり3アップとし、「流れよくプレーはできた」と最後までマッチの主導権を握り続けた。
1番は左バンカーから打ったセカンドを70センチにつけるとキャントレーが4メートル弱のバーディパットを外してコンシード。1アップと幸先の良いスタート。2番も松山が2.5メートルを沈めてバーディ、3番でも1.3メートルにつけて3連続バーディを奪った。9番で1.5メートルにつけてバーディを奪った松山は4アップで後半へ。
10番から12番まではともに譲らず、迎えた13番パー4(281ヤード)では、13メートルに1オンした松山がバーディを奪ったのに対し、キャントレーはグリーン右からのアプローチを3メートルオーバーさせるミスでバーディならず。
松山は5アップの大量リードを奪う。
ドーミーホールとなった14番では松山がティショットを左の川に入れてダブルボギー。15番でもティショットを右バンカーに入れてボギーと2ホール連続で落としてしまう。次の16番パー5はフェアウェイからのセカンドショットを“直ドラ”でグリーン手前に運び、最後は32ヤードのチップショットを直接沈めてイーグル! 劇的な幕切れで2連勝を挙げていたキャントレーを4&2で下した。
この3戦目はフェアウェイを捉えたのは13ホール中5ホールと、ティショットは不安定ながらも、アイアンショットの精度は良くなっているように見える。それでも本人はショットについて「最悪の状態です」とまだまだ満足のいく出来ではない様子。
決まっていたパッティングに関しては、「少し良くなっているのが救い」と安堵の表情も浮かべた。
週末に進むことはできなかったが、「マスターズ」前の調整は実戦を選択。次週のバレロテキサスに出場してマスターズに備える。松山は昨年11月のマスターズ前週も「ビビント・ヒューストン・オープン」に出場。調整方法をそこから変えてきた。
「(前週の)オフでいい感じでプレーできて、練習できていたのが、試合になると崩れてしまう。
そこがずっと課題。オフにするよりは(実戦が)いいのかなと。そこを直すことができれば、来週もいい勝負ができると思う」と松山は理由を話した。試合の緊張感のなかで調子を上げながら、マスターズに備える。