ガラッと変わった渋野日向子の21年ドライバースイング【連続写真】
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■歴代覇者はみな海外メジャー覇者 戦略性がものをいう
今年最後のメジャーが行われるのは名門・茨城ゴルフ倶楽部 東コース。昨年はコロナ禍の影響で中止となったため、2年ぶりの開催となる。大西氏は「まぐれでは勝てないコースです」という。
「総距離が長いので飛ばし屋が有利ですが、それだけではダメ。16番ホールの真ん中にある木など、例えナイスショットをしてもグリーンを狙えないところに行ってしまう可能性もあります。
実際、東コースで行われた3大会の優勝者はチョン・インジ(韓国)、レクシー・トンプソン(米国)、そして渋野日向子。みな海外メジャー覇者たちだ。
「すべての能力が問われますが、特にフェアウェイキープがマストです。春になってきて穂が大きくなってきたこともあり、ラフにつかまればグリーンに乗せるのはかなり難しいでしょう。
■好調二人はメジャーでも活躍の期待大
ショットメーカーが有利となれば、当然名前が挙がるのが今年9戦4勝の稲見萌寧。前週の「パナソニックオープンレディース」では1打足りず優勝を逃したが、フェアウェイキープ率9位、パーオン率2位とスタッツを見てもまさにうってつけといえるだろう。
また、大西氏は状態の良さも理由として挙げる。「普段の稲見さんは練習のときは特段いいという感じではないのですが、試合に向かうにつれてどんどんギアが上がっていくタイプです。ですが、今週は火曜日の練習からすごく状態が良さそうでした。
そして、21年2勝の小祝さくらの名前も候補に挙げる。「ショット力は言わずもがなですが、先週は姉弟子の上田桃子さんが優勝して、“私も続く!”という気持ちがあると思います。こういう刺激は勝負どころで背中を押してくれる。今週はプレッシャーがかかった場面での小祝さんに注目してみてください」。
■アドレスをほどくのが復調のサイン?歴代覇者・成田美寿々が来る!
もう一人、として名前を挙げたのが歴代覇者の成田美寿々。
「アドレスに一度入った後やスイングに入ろうとしてやめる動作が増えてきたんですね。普通、こういった動作が入るときというのは何か違和感があるときです。ただ、成田さんの場合はほどいた後にナイスショットをすることがすごく多い。ちゃんと自分の体が発するサインに気づけてきた。考えと体がシンクロしてきたのだと思います。
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。