<樋口久子 三菱電機レディス 最終日◇31日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>
2打リードの単独首位で迎えた最終18番に“悲劇”が待ち構えていた。トータル9アンダーで並んだ渋野日向子とプレーオフを戦い、敗れたペ・ソンウ(韓国)は「次のために色々と自分のいいところを作らないといけない。
また勉強していい結果を出せるように頑張ります」と悔しさを押し殺すように話した。
最後は勝者を称えるハグ【写真】
渋野がバーディを奪い、1打差に詰められた最後のグリーン上。ここで1.5メートルのパーパットを沈めれば優勝だったが、無情にもボールは左に逸れていった。「悔しい思いがありました」とそのショックは大きい。そして続けて同じホールで行われたプレーオフでは、ライバルがイーグルで勝利を決める瞬間を見届けることになった。
「(プレーオフ後)気持ちの変化はそんなになかった。
渋野選手のセカンドショットがすごくよかったので、それを見たときはちょっとガッカリはしました」。自身のイーグルトライはグリーン手前のカラー15メートルほどの位置からだっただけに、2オンに成功した相手のショットも大きなプレッシャーになった。
渋野とは3週前の「スタンレーレディス」でも、4人が参加することになったプレーオフで戦い、2ホール目で敗れた。これでプレーオフ通算戦績は1勝4敗に。2019年の「北海道meijiカップ」でテレサ・ルーをくだして以降、3連敗となった。2日目終了後には、ほかの大会でも何度も優勝争いを繰り広げた渋野に対し「今まで争ったときは渋野選手が2回優勝したので、1回くらい私に譲ってくれてもいいんじゃないかな」と冗談めかして話していたが、その思いは実らなかった。

それでも「今回はもったいないところもあったのですが、また次もベストを尽くします。あまり試合は残ってないですが、今年の後半になっていいプレーができるようになってきました」と前を向く。プレーオフを終えた後には、スタンレーの時と同じように笑顔でライバルと抱き合い、その勝利を祝福。今回もグッドルーザーぶりを、試合を見届けたファンの印象に残したはずだ。

■樋口久子 三菱電機レディス 最終結果
■シブコ、優勝への軌跡を全ショット速報で振り返る!
■ペ・ソンウ 今季成績&プロフィール
■永遠のライバル!? シブコはなぜペ・ソンウとの優勝争いが多い?
■ペ・ソンウはまたもシブコとのV争いに「1回くらいは譲ってくれても(笑)」