受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
受験生を応援するため全国各地を飛び回る『おうえんしナイト』。
今回、お伺いする大学は東京都豊島区にある「大正大学」です。次代の僧侶を育成する仏教学部をはじめ、地域に根差した学びを追求する大正大学の教育方針などをランパンプスがインタビューしてまいります!
――それでは、大学内に入って大正大学・広報部広報課の新海健太さんにお話しを聞きに行きましょう。
新海:大正大学の新海と申します。よろしくお願いします。
小林:早速ですが大正大学の創立の歴史などを教えていただけますか?
新海:大正大学は、設立四宗派(天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗)及び時宗の四宗五派で運営している仏教系の私立大学です。
小林:仏教の人たちが作った大学なんですね。
新海:もともと各宗派がそれぞれ専門学校のような形で、自分たちの宗派のお坊さんを育てる学校を持っていたんです。その後、旧大学令で、民間でも大学が作れるようになったことから、1926年に複数宗派がまとまってできたのが大正大学なんです。
小林:どうして「大正大学」という名前になったんですか?
新海:実は、大正時代にできたから大正大学なんです(笑)。
小林:名前の通りなんだ! お坊さんたちが「今、大正だから大正大学にしちゃおう」って(笑)。
新海:もともとは複数の仏教宗派によって大学をつくる「仏教連合大学構想」のもとで設立された大学ですが、宗門以外の一般学生に対する教育も見据えて大正大学と名付けたのだと思います。
小林:大正大学って名前から仏教のイメージが湧かなくて一般的な総合大学だと思ってました。
新海:大正大学の初代学長である澤柳政太郎は、「大正大学は天下の公道の如きもので何人が来って学んでも歓迎こそすれ拒むことをしない。」と述べており、宗門人に限らず学びたい人は誰であっても受け入れる姿勢を示しています。創立当初は文学部のみの単科大学でしたが、それが今では6学部11学科になっています。
寺内:大学としての特色がどんどん出てきたんですね。
小林:大正大学ではどういった分野に力を入れているんですか?
新海:地域の課題を解決するリーダーである「地域戦略人材」の育成に力を入れています。地域戦略人材とは、各地域の課題の解決に向けた取り組みの中で、それぞれの専門家の意見を統合、調整し、プロジェクトを良い方向に導く人材のことです。要は、地域が抱えている課題解決の基盤になれるような人材を育成していきたいということですね。
小林:そのためのカリキュラムがあるんですか?
新海:こちらを見ていただけますか?
寺内:「旅する大学」だって! かっこいい!
新海:一年生の間はチュートリアル教育と、データサイエンスの教育に力を入れています。二年生からは、学部・学科の専門教育+αで異分野の知識を学んでいきます。また、企業や地方自治体などに協力していただきながらインターンシップとフィールドワークを中心とした「アントレプレナーシップ育成教育」も置いています。
寺内:最後なんておっしゃいました? アントレもプレナーシップも聞いたことないんですけど!
新海:カタカナが多くてすいません(笑)。アントレプレナーシップとは起業家精神という意味で、独創的なアイデアや技術を活用して新しいビジネスを創出する姿勢のことです。
小林:「すがもオールキャンパス」とはなんですか?
新海:大正大学の南門には地域の方も参拝できる「すがも鴨台観音堂」があり、そこから一本道の旧中山道をまっすぐ行くと巣鴨駅に着くのですが、そこまでの道は3つの商店街からなっています。
※大正大学の構内にある「すがも鴨台観音堂」
寺内:とげぬき地蔵の通りが大正大学さんのキャンパスといっても過言ではないんですね! ここまで地域密着してる大学って聞いたことないかも。しかも都内、23区内で!
新海:今後、さらに高齢化社会になり、地域課題がたくさん出てくるでしょう。だからこそ巣鴨にある大正大学で学んで、それぞれの地域の課題を解決してほしいと思っています。
小林:「巣鴨=おじいちゃん、おばあちゃん」みたいなイメージもありますから全国の先駆けになれますね。
寺内:そういえば入り口の門の前に「慈悲」「自灯明」「中道」「共生」という4つの言葉が書いてあったんですけど、あれはモットーみたいなことですか?
新海:教育ビジョン「4つの人となる」ですね。大正大学の建学の理念は大乗仏教精神に基づく「智慧と慈悲の実践」です。教育ビジョンはその理念を現代的に再解釈したもので、菩薩の生き方を表しています。「菩薩なんて仏教関係者以外には関係ない」と思われるかもしれませんが、自己研鑽に励む人、尚且つ、他者の幸福を願って行動する人を菩薩と捉えているんです。
小林:仏教を分かり易く解釈して、今の人にも繋がる教えにしているんですね。
寺内:この「智慧(ちえ)」っていう字、般若心経でしか見ないよね。
新海:智慧をどうやったら実践できるんだろうとなった時に「慈悲・自灯明・中道・共生」の4つの言葉の実践が重要なんです。
小林:漢字は難しいけど、言ってることは至極全うですよね。他人に共感する力、本質を見極める力、自分らしい方法で表現する力、多様性を尊重する力、という意味でこの4つが選ばれてるってことなんですね。
新海:実践していけば、自ずとそうなってくると思います。
小林:大正大学ならではの学部学科の特徴を教えていただけますか? やっぱり目引くのは他の大学にはない仏教系の学部ですけど。
新海:仏教学部というと、お坊さん、僧侶になりたい人だけが入学するイメージがあるかもしれませんが、実は専攻が3つに分かれてまして、1つが仏教学専攻で、仏教の歴史や考え方などを学びます。例えば、仏教の瞑想を学び、卒論のテーマとして「瞑想とスポーツマインドフルネスを仏教的思考からどうやるのか」と、自分が課外活動としておこなっている野球に活かそうとした学生もいましたね。
小林:プロスポーツのメンタルトレーナーにも活きるんだ! 仏教文化遺産専攻の方は歴史が好きな学生が入学するんですか?
新海:お寺巡りや仏像、仏画を見るのが好きといった学生が入学してきますね。今、仏女とか、歴女とか言われたりしてちょっとしたブームもあるのかもしれません。
寺内:すごい! 仏像をめちゃくちゃ楽しそうに撮ってる! 本当に好きなんだろうな。
新海:有形無形問わず、仏教に関する文化遺産の幅広い知識を身につけて、国内外に発信できるようになることに力を入れてます。そして、実際に京都・奈良にフィールドワークに行きます。
小林:宗学専攻はお坊さんになるコースですか?
新海:はい。宗派ごとの教理を体系的に学ぶことができますし、法儀、いわゆる葬儀ですとか、各宗派での作法などを勉強しています。大学での学びを経て、各宗派の加行(けぎょう=お坊さんになるための資格を取る修行)に行って、お坊さんになります。
小林:そういえば僕らの同期に大学出てお坊さんの資格取った「坊さん芸人」みたいなやつがいましたね。
寺内:最近、結構多いんですよ。お坊さん芸人だけを集めたライブをやったって言ってました。
小林:北海道で500人キャパを埋めたんだよね。すごいよ(笑)。
新海:もしかしたら大正大学出身の方がいらっしゃるかもしれないですね。
寺内:仏教学部がある中で、心理や表現学など、今っぽい学部が目につきますね。やっぱり総合大学なんすね。
新海:学生も仏教学部以外の方が多いんですよ。
小林:どんな受験方法があるんですか?
新海:学力試験で評価する一般選抜、大学入学共通テスト利用入試と、人物評価型の総合型選抜、学校推薦型選抜に分かれています。最近は人物評価型の選考に力を入れています。
小林:仏教学部特有の受験方法はあるんですか?
新海:宗門子弟特別入試と言うのがあります。
寺内:すごっ! 「将来、僧侶として寺院を後継する明確な意志を持った受験生のためのコース」って書いてあるよ。
新海:もちろん仏教学科の宗学専攻に入学するのが大前提ですが。
寺内:それで表現学部に入ってもおかしいですもんね(笑)。面接で「お願いします」って言ってバリカンで頭剃りながら「絶対この大学に入って継ぎます!」ってするんですか(笑)?
小林:明確な意志は感じるけど、俺ならNSC行ってくださいって言う(笑)。
新海:意志が強すぎますね(笑)。
新海:他にも地域創生学科を第一志望としている学生向けに「今まで高校でこういうことを学んできたんで、大学でもこういう勉強をして地域に貢献をしたいです」といったアピールをしていただく地域戦略人材育成入試というのがあります。
寺内:プレゼンテーションなんだ!
小林:地元盛り上げたい人たちってことですね。
新海:ここでどうやったら地方や都市が盛り上がるかを学んで地元の公務員を目指す学生もいますね。地域創生学科は、キャンパスでの座学だけではなく、数週間にわたって実施する地域実習があります。一年生は首都圏実習、二年生と三年生は地方実習として実際に地域を訪れて現地の方々と一緒に課題解決に取り組みます。
寺内:学年が上がるほど都心から離れていく逆「荒野行動」だ(笑)。
新海:大正大学が連携している自治体に協力いただいています。一、二年生はグループで、三年生になると卒業研究も見据えて少人数での実習になります。
小林:絶対色恋あんじゃん(笑)。もうテラスハウスじゃん!
寺内:寝泊りとかはどうするんですか?
新海:基本的には、現地の宿泊施設で寝泊まりします。宮城県南三陸町や京都には大正大学のエリアキャンパスが存在するので、その宿泊施設を利用しています。
寺内:南三陸エリアキャンパスすごっ!
小林:え!? 楽しそう! めっちゃ綺麗!
寺内:大正大学京都アカデミアもかっこよ! 「学習目的であれば全学生が自由に活用することができます」だって!
小林:いや、学習は二の次で色恋メインでしょ(笑)。
寺内:やめなさい(笑)!
小林:学生の就職先はどういうところが多いんですか?
新海:多岐に渡っていて、たとえば表現学部だと、映像を撮ったりする学生もいれば、広告業界に進む学生もいます。4年間でいろいろ学べるので、変化を通してサービス業の道に進む学生もいますね。
小林:「これ!」って言うのが難しいくらいいろんな職業がありますね。
寺内:やりたい職種に就けるってことだ。
小林:どの学部にも地方の役所で働く方がいらっしゃいますね。地域密着しているのが、こういうところから見えてくるんですね。
新海:地域創生学部があることや、地域戦略人材を掲げているところが、結果として出てきているのかなと思います。
寺内:最近、都知事選あって過密がどうこうとかって言ってましたけど、やっぱり地方を盛り上げるのは大切ですよね。そこを学べるのは面白いですね。
小林:最後になるんですけども、今、頑張ってる受験生にメッセージをお願いします。
新海:高校生の時に明確に「これをやるために4年間学びます」と決めている子は多くないと思います。ですが、未確定の中でも「こういった分野興味あるな」とか「4年間でこんな人になったら素敵だな」と、朧気でもイメージを持っていただき、それを実現するために「こういった環境が必要かな」とか「キャンパスがこうだったら嬉しいな」とか、ワクワクしながら大学を探してくれればいいなと思います。
寺内:その探した先に大正大学であれば尚、良いと!
小林:オープンキャンパス来てくださいと!
新海:まだまだやってますので是非来てください(笑)。
寺内:ちょっと待って! 大学案内で初めてなんですけど「袋とじ」がついてる! ヤンジャン以来だ(笑)。中身はなんなんですか?
小林:ごめんなさい。中身はオープンキャンパス特典なので、来てもらった人だけの秘密です(笑)。
寺内:そうなんだ(笑)。興味ある方は是非オープンキャンパスへ!
新海:ありがとうございます(笑)。
――それでは学食に行きましょう。
寺内:厳かな音楽が流れてるし、学食と言っていいのかわかんない!
小林:一般の方の利用も多いって言ってたもんね。
寺内:もうレストランだよ!
小林:僕のアジフライ定食を見てください! ホテルのご飯だもん。アジフライも大きいし、本当にここ学食なの?
小林:それではいただきます!
寺内:すごい! 「サクサク」って音が聞こえる。美味そう!
小林:マジで美味い! アジフライを食べにこのレストランを選んで来た気がする(笑)。
寺内:穴場中の穴場だよね!
小林:衣にもちゃんと味付いてる。さっき「冷凍じゃない」って聞いたんですけど、その意味がわかる。本気で作ってきてる。
寺内:ちょっとふっくらしたひげが生えてるシェフだろうね(笑)。
小林:小鉢の「オクラ湯葉」も美味しい! マジで家の近くに欲しい。あーうめえ。衣が美味い。
寺内:「美味い」が止まんないね(笑)。何回も言うってことは本当に美味しいんだろうな。
小林:これ見て! レモンだぜ? 学食史上レモンなんて出てきたことないんじゃない?
寺内:この世にある大学の輪切りレモンで一番厚切りなのは間違いないね(笑)。それに比べて僕は毎回カレーですよ。いい加減にしてくださいよ。今日もいつもと同じようなカレーです。
小林:どこがだよ! 本格的すぎるだろ!
寺内:黒毛和牛の煮込みビーフカレーです!
小林:じゃんけんで負けた方が学食カレー縛りって企画なのに、マジでどういうつもりなの?
寺内:申し訳ないですが、いただきます(笑)!
小林:おい! おじさんがベジファーストすんな(笑)。あれ、ちょっとまて! 俺のアジフライが800円でこのカレーが1600円って、倍すんじゃん!
寺内:普段の学食で食べるカレー4皿分です(笑)。和牛とスパイスの香りがすごい。
寺内:うんめーっ! なんだこれ!!
寺内:「これはカレーじゃない。カリーです」って言おうと思ってたんですけど、それがぶっ飛ぶくらい美味い。なにこれ?
小林:1600円のカレーは高級料理だもん。
寺内:今まで食ったカレーで一番美味いかも。だって、今、ビーフじゃない部分食べたのに、めちゃくちゃビーフの香りがするの。ルーに黒毛和牛が染み込んでいて、その後に来るスパイスがもう完璧の調合! いや、これ1650円取っていいですよ!
小林:金額が微妙だな(笑)! 他の学食と比べてどう?
寺内:他の大学も美味しいから下げることはできない(笑)。でも 別格です。まさか『おうえんしナイト』でこんな本格カレー食えるとは思ってなかった!
小林:銀座で食うカレーだよ。普通なら2000円は超えてくるよね?
寺内:本物を見せつけられた感じ。少年野球やってた僕がプロ野球見た時の衝撃!
小林:資金力の差だな。
寺内:ジャイアンツカレーです(笑)。ごちそうさまでした!
――さて、仏教学部がある珍しい大学でしたが、大正大学はいかがでしたか?
小林:総合大学の面も持ちつつ、仏教建築のお堂もあって不思議な気持ちになりましたね。
寺内:聞いたことない最先端な学部・学科が多かったよね。あと、学食がすごかった!
小林:寺内さん、申し訳なさで、牛肉一口くれたもんね(笑)。
寺内:アジフライの倍の値段のカレーだったから差し上げちゃった(笑)。
小林:肉の破壊力すごかったな。
寺内:1600円が安いと感じる衝撃を受けたカレーでした!
小林:本当にどこを取ってもユニークな大学でしたね。
寺内:仏教のほかに、心理、メディア、さらに福祉もある大学だからね。
小林:やりたいことが見つけられる大学だと思ったなー。
寺内:豊島区だからアクセスもいいし、素晴らしい大学でした。ありがとうございました。
次回の『おうえんしナイト』は大正大学の後編としてランパンプスが現役の在学生にインタビューする様子をお届けします。ご期待ください。
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