受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生をお笑い芸人ランパンプスが応援隊長となって応援する『おうえんしナイト』。
今回は地域創生と仏教学を学ぶ大正大学の学生にランパンプスがインタビューしてまいります!
――本日は大正大学の在学生にインタビューをさせていただきます。地域創生学部地域創生学科・四年生、釣賀明友美(つるがあゆみ)さんと、仏教学部仏教学科仏教学コース・三年生、伊東快真(いとうかいしん)さんに来ていただきました。
※左:伊東さん 右:釣賀さん
釣賀:釣賀と申します。よろしくお願いします。
伊東:伊東と申します。よろしくお願いいたします。
ランパンプス:よろしくお願いします!
小林:まずは大正大学を志望した理由を教えていただけますか?
釣賀:私は大正大学というより「地域創生学部」を志望して大正大学に進学しました。私が探した限り、地域創生を特化して学べる学部は大正大学しかなく、実際に地方自治体に行き、約1カ月間の実習を行うカリキュラムが含まれているのが魅力的でした。
寺内:広報の方が一年次から実習があるって言ってましたね。
釣賀:私が入学した当初は、コロナの影響があって、大学側も対応を迫られる状況で、思っていた実習はできなかったんですが、大学四年間を経て、実習で得られた学びはすごく大きかったですね。
小林:ちなみにどちらへ行ったんですか?
釣賀:島根県の益田市と宮崎県の延岡市、九州にも連携している自治体があって、そちらの方にもお邪魔して、三年生の時には地元である富山県の氷見市に4週間の実習に行きました。
小林:行って何をするの?
釣賀:研究テーマが人それぞれ異なるので、調査対象も人によって違うんです。
寺内:4週間だよね。例えば2週間で終わっちゃったらどうするの?
小林:そりゃ遊ぶよ。飲むよ(笑)。
釣賀:(笑)。「こういう調査したい」って現地に入って、調査をするんですけど、そこで繋がった人脈から学びが広がっていって最終的には「実習期間じゃ足りない!」となるのが面白いんです。学生によっては、実習の期間の前から現地に行ったり、終わってから追加で調査したりするんですよ。
寺内:4週間でも期間が足りなくなることを見越して早めに行くこともあるんだ!
釣賀:研究のフィールドを広く選べるのも、飛び越えられるのも、この学部の強みだと思ってます。
小林:志望する前からそのような調査研究ができることは調べていたんですか?
釣賀:私、それしか見てなかったんです(笑)。
寺内:猪突猛進だねー(笑)。
伊東:私が志望した理由は至極単純で、実家がお寺だからです。私は浄土宗のお寺に生まれまして、大正大学を志望したんですが、仏教学部はコースが別れていて、お寺のお子さんは本来、宗学コースに入るんです。
寺内:別の大学行くんじゃなくて、同じ大学の同じ学部の違うコースに行ったんだ(笑)。こうやって反抗したの(笑)?
小林:宗学コースの窓ガラス割ってないよね(笑)?
伊東:宗学コースだと、修行に行ける年が三年次と四年次の2回あるんですけど、仏教学コースでは四年次の1回しかいけなくて、卒論を出すタイミングと重なっちゃうんです。先生たちから「可哀想だ」という配慮で、今は宗学コースの友達と勉強しています(笑)。
寺内:何やってんだよ(笑)!
伊東:反抗したんですけれども、結局……。
寺内:矯正されたんだ(笑)。
伊東:宗学に折れました(笑)。
小林:伊東君、面白いねー(笑)。
寺内:でも、そういう事情もちゃんと鑑みてくれるんだね。
小林:ご実家がお寺だと、大学に行く時の選択肢ってどのくらいあるの?
伊東:宗派によって色々ありますので、浄土宗の話しかできないんですが、浄土宗は、他の大学を出たり、社会人をやってからお寺を継ぐ人のための別ルートも用意されています。なので、大正大学に入らなくても、お坊さんにはなれるんです。
小林:それはでかいな!
伊東:実際、長野の実家のお寺の先輩で、私と同じ公立高校を出た後に、国立大学に入られた方がいるんですが、そのルートで僧侶の修行に行って資格を取って、実家に戻った時には、周りは大正大学を卒業した人たちのグループが出来上がっていたとのことです。仲良くはできるんですけど、思い出話には結局入れない、みたいなことがあるとおっしゃってました。
小林:確かに仏教を学ぶにしても、いろんな人脈が広がったほうが見識も広がるもんね。
寺内:宗派は違えど同志だもんね。2学部とも話題が新鮮ですごく面白いなー。
小林:サークルや部活はやってるの?
釣賀:私はボランティアサークルに所属しています。
寺内:地域創生とボランティア? どういう高校生時代を過ごしたらそうなれるの(笑)? 全部、地域のため、人の為じゃん。逆にヤンキーだったから罪滅ぼしのためとか(笑)?
釣賀:とんでもない(笑)。むしろ「受験勉強やるぞ! 大学といえば国公立だけだ!」みたいな公立の進学校出身です。だから、私が志望校に大正大学をあげて先生に進路相談したときは「大正大学に行った先輩がいないから、お勧めすることはできないけど、あなたが行きたいなら頑張ればいいと思うけど」みたいな(笑)。でも、結局、学びたいことを学べるところに行こうと思ったんです。
小林:逆にヤンキーだよ(笑)。
釣賀:先生方も私のことをどう進路指導すればいいか分からなかったでしょうね(笑)。
小林:そんな中の受験勉強で辛かったことってありました?
釣賀:「受験勉強を楽しく」というのは難しかったですね。受験の時期がコロナ禍と被っていて、高校三年生の半分くらいが休校期間だったんです。再開してからの授業のスピードがそれまでと全然違って、今はこんなですけど、当時は不登校になってしまいました。でも、その期間を休んだことで「どういうことを勉強したいんだろう」ということを整理する機会になりましたね。
小林:結果、地域創生学部を見つけて「これだ」って自分の中で思ったんだね。
伊東:私は先ほど申し上げましたように「宗門子弟特別入試」ではなく、他の入試方式で入りたいという決意があったんです。
寺内:お寺の後継ぎさんだけの入試形式だよね? 使わなかったんだ?
伊東:今、考えると天邪鬼だったのかもしれません。だから総合型選抜で入ったんです。
小林:どういう内容なの?
伊東:オンラインの受験と、大正大学での受験が選択できるんですが、私は現地での受験をしました。仏教学コースの先生が講義をしてくれるんですが、仏教学コースは普通のおうちの方がたくさんいらっしゃるので、そういう人にも理解できるように専門用語を易しく言い換えて講義してくれるんです。
小林:一般の人よりも、小さい時から仏教に触れる機会が多いと思うんだけど、「それ知ってるし」って感じになるの?
伊東:いえいえ、知らないことが出たんです。私が受けた時の講義は「お経をインドの言葉から中国語に訳す方法」でした(笑)。
小林:仏教学だからか! サンスクリットとか?
伊東:サンスクリットから漢字にどうやって訳されてるかという講義でした。本当に全然知らなかった(笑)。
小林:受験勉強はしたんですか?
伊東:釣賀さんと似ているんですが、私も市内で2番手の学校に行っていたんです。最終学歴って普通は大学じゃないですか? でも、僧侶の場合は、多くの方が最終学歴が大正大学になるので「最終学歴は高校」みたいなところがあるんです。だから受験勉強もしっかりしていましたね。
寺内:大正大学は確定だから、その1コ手前で測られるんだ(笑)。
小林:てことは中学校から大正大学に決めてたってこと?
伊東:いえ、親は「興味が持てることをやりなさい」という感じで、この道に来ることを強制しませんでした。なので、いずれはお寺を継ぐ気持ちはありましたけど、最初は国公立を目指して勉強していたんです。ただ「大正大学に行け」とずっと言っていた祖母が受験前に亡くなってしまい、亡くなる直前もずっと大正大学に行けと言っていたので、遺言ではないですけど、それが決め手になりましたね。
寺内:でも進学校だから周りは国公立に向けて勉強しているんでしょ?
伊東:結構茶化されるんですよ(笑)。「お寺はいいよな。何もしなくても入れるんだから」って。それもちょっと気に食わなくて、宗門子弟を選ばなかったのもありますね。
小林:尖ってるねー。
寺内:反骨の僧侶だ(笑)。
小林:お坊さん目の前にして聞くのもあれですけど願掛けってしましたか(笑)?
釣賀:うーんどうだったっけ?
伊東:えええ(笑)?
小林:伊東君は知らないでしょ(笑)。
釣賀:(笑)。願掛けではないんですが「ここの大学行く」みたいな宣言はしてました。
寺内:言霊だ!
釣賀:「どういう目的で、どういう考えを持って、進路を選択してるんだ」ということを積極的にしゃべるようにしてましたね。決意を固めるというか、周りが国公立を目指す中で、まったく違う方向性で進路選択を考えてたので、中々同級生や先生方から共感、理解を得るのが難しかったからかもしれませんね……うーん、なんでなんだろう(笑)?
小林:わかるかー(笑)。
釣賀:言葉にすることで自分の中に落とし込みができたのはありましたね。
寺内:この質問いろんな学生さんにしたけど初めての回答だったね。「言葉にして頑張ってきました」って素敵すぎる!
伊東:私は自分のお寺で合格祈願をしました(笑)。
一同:(笑)
伊東:浄土宗は「南無阿弥陀仏」のお念仏でお葬式に伺う形が多い宗派なんですけど、うちのお寺は異端なんです。お寺自体が尖ってるっていうか、祈願を中心で川崎大師みたいに太鼓をだんだん叩いてご祈願するんです。浄土宗では珍しいんですよ。
寺内:伊東君のその感じはお家柄からきてるんだね(笑)。
伊東:ですので、住職の祖父に合格祈願をやってもらいました。
寺内:おじいちゃん、力入るだろうね。いつもより大きい太鼓がどんどん鳴ってたはずだよ(笑)。
小林:氷水被ってね(笑)。
寺内:そんな荒行みたいなことしないだろ!
小林:大正大学に入る前と入った後の印象の違いはありましたか?
釣賀:いろんな地域出身の方がいて、わかりやすく世界が広がりましたね。地方創生学部は地方出身者が他の学部より多くて、この大学、この学部だからこそできた縁はすごく多いと感じています。
小林:俺がNSCに入ったときも世界が広がったもんな。他の地域とか方言の話って楽しいよね。
釣賀:方言トークは盛り上がりましたね。
小林:そういえば僕らの同期で「富山住みます芸人」のノビ山本というやつがいるので贔屓にしてやってください(笑)。
寺内:悪い奴ではないです!
小林:面白い奴でもないんです!
寺内:でも是非お願いします!
伊東:私は両親とも、この大学のOBOGなんですよ。
寺内:お母さんも?
伊東:うちは母がお寺の生まれで、2人姉妹だったので、婿を取ったんです。母は自分から志願して大正大学に入って、修行に行って、お坊さんの資格を持っているんです。父親は普通のお家からこの大学に入って「せっかく入るんならお坊さんになろう」みたいな感じだったと聞いています。
小林:お2人とも面白くて、伊東君の御両親って感じがするね(笑)。
伊東:そんな両親から大正大学の話は聞いていたんですけど、情報の最終更新が1994年なので「聞いてる話と違って、すごい綺麗だな」みたいな(笑)。聞いていた話よりもずっと魅力がある大学でした。仏教系の大学なのに臨床心理、地域創生、文学など別分野の方たちと関わっていろんなことができる貴重な場だと思ってます。
寺内:表現とか人間学まであるもんね。
伊東:お寺だと絶対に関われないような人もいますからね。
小林:まあ亡くなったら関わるんだけどね(笑)。
伊東:その通りですね(笑)。
寺内:伊東君はサークル活動とかはしてるの?
伊東:弓道部と書道部に所属しています。
小林:ずっと和装じゃん(笑)!
寺内:ハンバーグとか食べたことある?
伊東:ありますよ(笑)。
小林:弓道部は女の子多そうだね。
伊東:私の学年は女子が圧倒的に少ないんですが、上と下が女子が半分かそれ以上いますね。
小林:煩悩チャンスじゃん(笑)。
寺内:煩悩チャンスなんて言葉はない!
小林:将来の夢、展望を教えていただけますか?
釣賀:私は、長野の旅館の内定が出ているんです。
小林:めちゃ地域だね!
釣賀:宿泊業界はコロナで打撃を受けて大損失があった業界なんです。内定が決まった企業は、今の事業形態だけだと立ち行かないと分かってから、コロナ禍の中で、多角化展開して、卸し、製造、飲食も始めた企業なんです。
寺内:そんな会社があるんだ!
釣賀:そこの仲居さんからスタートですかね。まだ分からないですけど。
小林:仲居さんの雰囲気あるよね。あの青いやつに火つけてくれそう(笑)。
寺内:なかなかつかないんだよな。「まだ赤いけど食べれますか?」
小林:「まだ赤かったら食べれねえ!」
釣賀:(笑)。地方での創業に非常に興味があって、だからこそ実践的に経営を学べる環境がすごく魅力的でした。コロナの期間にクラフトビールの醸造所を作った社長さんの話が面白いなと思ったんです。
寺内:僕が社長なら嬉しい! 東京の学生が興味を持って話聞いてくれるんでしょ? スナックで話しちゃうな! ママ、聞いて、最近さ、東京の若い女子大生が話聞いてくれんだよ。 ボトル入れて!
小林:ずっと何やってんの? 社長の話はスピンオフだから広げないでくれる?
伊東:私は、今年の冬に修行へ行く予定で、それが無事終われば僧侶の資格をいただけるので、その後、大正大学の大学院に進学しようと思っています。
小林:もし、自分がお寺を継ぐことになった時はいろんなお祭りとかやりたい?
伊東:やりたいです。「お寺は絶対潰れる」という内容の授業があり、「この先厳しくなっていく中でお前らだったらどうするか」というレポートを何本も書かされるんです。実際、ここ何年も毎年 1000個くらいずつ減っているんですよ。
ランパンプス:ええっ!!
伊東:そんな中でどうやって生き残っていくのかが重要で、老若男女関わらずお寺に来てもらわないと、立ち行かなくなるんです。特に若い人たちがお寺に寄り付かなくなっているので、お祭りもそうですけど開かれたお寺にするのがやっぱり大事だと思っています。
小林:世代的にそういうのを考えてやっていかなきゃいけないんだ。
伊東:浄土宗の大本山の増上寺というお寺では、プロジェクションマッピングを投影したり、きゃりーぱみゅぱみゅのライブ会場に活用しています。古い考えの人は「やらない方がいいんじゃないか?」みたいなことも言うのですが、前衛的にやっていかないと生き残ることはできないと思うんです。
寺内:仏教も形が変わって今の形だから、今から変わってくってのは別に悪いことはないもんね。面白い!
小林:最後に今頑張っている受験生に向けてメッセージをお願いします。
釣賀:自分でやるって決めた方向に向かえたなら、どういう結果になっても後悔しないと思うので、頑張ってほしいと思います。
寺内:実際にそれをやった人だから説得力があるね。
伊東:受験は団体戦とか言いますけど、結局「一人で勉強してるから個人戦じゃん」と感じる人もいると思うんです。でも、全国に気持ちを同じくして勉強している人がたくさんいますから、結局一人ぼっちじゃない。しかも友達も今一生懸命勉強しているから、やっぱり一人じゃない。なので、信じる道を信じきってやりきってほしいと思います。
寺内:説法みたいだね(笑)。ありがとうございます。
小林:いや、二人ともお話が面白かった! ありがとうございました。
釣賀・伊東:ありがとうございました。
――地域創生学部と仏教学部のお2人のお話を聞きましたがいかがでしたか?
小林:2人ともなかなか曲者でしたねー。どちらも進学校から入学したっておっしゃってたぶん「私はやりたいことやる」と「お寺を継ぐけど反骨精神がある」という強い気持ちが見えましたね。
寺内:「将来が決まってるからいいよな」って同級生に言われて、反骨でコースをちょっと変えるってなんかいいよね。
小林:話題も面白くて、普通に他業種の方とお話している感覚で、大学生としゃべっていると思えなかったよね。
寺内:未来の話が多くて、二人ともしっかりしてたよ。
小林:まあ三年生と四年生ってのもあるんだろうけど、実際、勉強になったよね。
寺内:願掛けしましたか? に対して「実際に私の夢を口にしました」 はかっこよすぎるだろ(笑)。
小林:その後に「じいちゃんにやってもらいました」だからね(笑)。
寺内:両極端すぎるんだよ(笑)。
小林:今までの『おうえんしナイト』を振り返っても、あそこはハイライトですね。東京都立大学のカニ道楽以来の名場面(笑)。
寺内:名作が生まれましたね。いや、本当に面白かった!
さて、次回は『おうえんしナイト』は特別編として寺内さんの神社検定3級試験の合格発表になります。果たして寺内さんは合格したのかどうか、ご期待ください!
大正大学
住所:〒170-8470 東京都豊島区西巣鴨3-20-1
『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。