心の中ではぐくんできた複製のピカソが池田満寿夫の原動力だった

心の中ではぐくんできた複製のピカソが池田満寿夫の原動力だった
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『私のピカソ 私のゴッホ』(中央公論社)著者:池田 満寿夫Amazon |honto |その他の書店
丸谷 これは優秀な画家であり作家である池田満寿夫さんの書いた画家論です。ピカソとゴッホのほかにモディリアニが取り上げられていますが、語り口は大体同じですから、一番短いモディリアニ論を紹介しましょう。

モディリアニは裸婦をたくさん描いていますが、池田さんは、高校時代、はじめて裸体モデルを前にしたとき、極度の緊張感と激しい欲情で全身がふるえ、射精しそうになるのをこらえながら、モデルの下腹と陰毛を見つめていたそうです。しかし、画家はモデルを見ているが、モデルも画家を見ている。「モデルもまた興奮したり欲情したりするのである」と彼は断言します。

〈画家と裸体のモデルとが一対一である場合、しかもそれが密室の画家のアトリエである場合、エロティックな関係が生まれる可能性が大きいと考えるのは決して不自然ではない。裸体画に関する世間一般の“淫らな”とか“不謹慎な”とかの反応は、人々が描かれた裸体画だけからそう感ずるのではなく、(中略)裸のモデルと画家との密室の情景を想像するからに他ならない〉

だから……というと、おかしいかもしれないけれど、池田さんは高校以後、モデルは滅多に使っていないそうです。自分のアトリエでは、アメリカにいたとき一度だけ。妻や恋人をモデルにしたことはない。写真を利用して間に合せているといっています。

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