アカツカは失敗作を量産したのか?過激なコンセプトの文庫アンソロジー『赤塚不二夫のだめマンガ』発売中!

アカツカは失敗作を量産したのか?過激なコンセプトの文庫アンソロジー『赤塚不二夫のだめマンガ』発売中!
筑摩書房からオリジナルのアンソロジーとして『赤塚不二夫のだめマンガ』が9月9日に発売された。

短編読切作品や、あまり有名でない連載作品からのセレクトが中心で、全部で21作品が収録されている。編集したのはこれまでも赤塚不二夫の本に多く関わっている杉田淳子、解説を娘の赤塚りえ子が担当し、帯の推薦文は石野卓球によるものだ。

解説によると、自分の作品を「ホームランか三振のどちらかだ」と自称していた赤塚不二夫本人の言葉から借りて、その膨大な三振からよりすぐった三振の決定版というコンセプトでセレクトされたそうだ。

なるほど、ここには『バカボン』や『おそ松くん』といった有名な作品からのセレクトはない。狙いがハイブリット過ぎて短命に終わってしまった連載作品の一話だったり、ギャグにジャンル分けするには暗すぎる終わり方を迎える作品だったり、不条理を通り越して意味不明の作品ばかりが収録されている。

どの作品も、赤塚不二夫の混沌とした世界が、常識をハナから相手にしていない態度でもって描かれている。しかし、これこそが赤塚不二夫なのだ。いや、これも赤塚不二夫という作家の大きな魅力なのだ。

面白くないから「だめマンガ」なのではなく、人気が出なかったから「だめマンガ」なのでもなく、失敗したから「だめマンガ」なのでもない(失敗と思える作品も確かにあるけれど)。つまらない世間体や一般的なセオリーから見たら「だめマンガ」と呼ばれるかもしれないけど、そんな作品にも赤塚不二夫の魅力はあるんだと、このアンソロジーは教えてくれる。まずはセンセーショナルなタイトルにダマされて、ぜひ読んでみて欲しい。

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