セルルックとリアルルックを両立させるコツは? 3DCGアニメ「ULTRAMAN」制作秘話をトーク

とくに難しかったのはキャラクターの表現だ。キャラがセル調ということもあり、光源の位置やグラデーションの入り方によっては、ビジュアルが映えなかったり、印象が違って見えたりすることも多く、各カットごとの調整に時間を要した。

その中でルックのバランスが良かったのは、ミステリアスな異星人・アダドである。スポットライトを浴びているような調整が難しいシーンでも、彼らしい妖しげな雰囲気が充分に醸し出されており、神山健治監督や荒牧伸志監督も「アダドはどんな状態でも最高のルックだ」と太鼓判を押したという。

キャラクター毎にMasterCompと呼ばれるテンプレートが存在するが、『ULTRAMAN』に関してはマスターと呼ばれるテンプレートデータが存在し、回を重ねるごとに立体的な質感へと変化していった。
最終話近くになると、ダメージや壊れの表現が3Dモデルに加わり、より立体的なルックになったが、あまりリアルになり過ぎると世界観と合わなくなるため、アウトラインをあえて強めに出したり、世界観に馴染むようバランスを調整している。

質疑応答のコーナーでは現役の3DCGアニメーターから「主人公の着ている服が自然に揺れていたが、動きのタイミングは手作業で決めているのか?」という質問が飛んだ。『ULTRAMAN』の服の処理は、通常のシーンはセットアップされたものに多少手を加える程度だが、アクションなど大きく動かすシーンはクロスシミュレーションで処理をしている。そのメリハリが効いているので自然に感じられたのではないかとコメントを返した。

『ULTRAMAN』はシーズン2の制作がすでに決定済み。3DCGで描かれるULTRAMANたちが今度はどんな進化を見せるのか、その一端が垣間見られるセッションとなった。

[アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.bizより転載記事]

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