いつの時代も人は、決して届かぬ“空”に対して変わらない憧れを持っており、“空”をテーマにした創作物は様々なジャンルで生み出され続けている。その中でも、立ち入ることの叶わない世界への憧れを具現化したアニメ作品の“空”は一線を画すもの。そこでこの記事では、“空”が印象的なアニメ映画をまとめ、紹介する。
『天空の城ラピュタ』は、ジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する天空の島“ラピュタ”を題材に、宮崎駿が監督と脚本も手掛けたスタジオジブリの1作目にあたるアニメ映画だ。物語は、鉱山町で見習い機械工として働く少年パズーがある日、空から降ってきた不思議な少女シータと出会うところから始まる。そして2人は、シータが身に着けていた不思議な「飛行石」を狙う様々な陰謀に巻き込まれていく。
本作といえば冒頭で描かれる、空から青い光に包まれた謎の少女・シータが落ちてくる描写が印象的だ。まずはこのシーンで心を鷲掴みにされた人も多いのではないだろうか。
また、空に浮かぶ古代国家を巡って描かれるストーリー、そして、かつての面影を残した壮大な空中都市とともに臨む空の風景にも、憧れを感じずにはいられない。
『サマーウォーズ』は、細田守監督にとって初となったオリジナル長編アニメだ。数学が得意で気弱な高校2年生の健二は憧れの先輩・夏希に頼まれ、夏休みの間を彼女の実家でフィアンセのふりをして過ごすことになった。そんな時、健二はネット上の仮想空間「OZ」で起きた事件に巻き込まれ、その影響は現実世界にも波及する。そして健二は夏希の一家ともども、世界の危機に立ち向かっていくことになる。