
神奈川県・箱根町にあるポーラ美術館では、日本とフランスの芸術交流をテーマにした展覧会「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」を2021年4月4日(日)まで開催中です。展覧会の見どころやオリジナルグッズ、館内のレストランで提供される展覧会特別メニューとともに紹介します。
「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」展

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本の浮世絵や工芸品は欧米の芸術に大きな刺激を与え、モネやゴッホなど近代を代表する芸術家たちの重要なインスピレーション源となりました。フランスを中心として巻き起こったこの“ジャポニスム”は、欧米のデザインや、伝統を重んじるアカデミックな芸術界にまで広範な影響を及ぼします。
一方、開国を機に欧化政策を進める日本では、黒田清輝をはじめ多くの学生たちがフランスへ留学し、彼らが現地で学んだ美術はそののちの近代日本美術の礎となっていきました。また、萬鐵五郎や岸田劉生といった大正期の画家たちの中には、留学がかなわないながらも雑誌や画集を通してフランス美術に対する憧れと情熱をふくらませていった若者が大勢いました。
