
あの国民的番組「8時だョ!全員集合」の放送開始から、今年でちょうど50年。コメディーバンドから出発し、空前絶後の人気を誇ったコントグループは、いかにして隆盛時代を渡って来られたのか。メンバー自身の口から、今だからこそ明かせる秘話の数々をここに公開する。
9月に入って、加藤茶と高木ブーさんと3人で、テレビ東京の刑事ドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」に出演しました。ドラマの中で居酒屋をやっている加藤と、その2人の仲間という設定のスペシャルゲストでした。今さらと言われそうだけど、「こぶ茶」の3人を見て視聴者は「8時だョ!全員集合」(TBS系)の時代に帰っちゃったんじゃないのかな。3人で出てみて、我々もあの時代にスッと戻った気がしました。
これからも仕事をいただけたら喜んでやっていきたいし、視聴者の中には、かつてドリフターズがやっていたような、楽しいコントやギャグで構成されたバラエティー番組をやってほしいと思っている人も多いんじゃないでしょうか。
「全員集合」のことからお話ししましょうか。番組は69年にスタートして85年に終わるまで、16年続きました。当時は1週間、仕事仕事の毎日で、考える暇も遊ぶ暇もない忙しさでした。木曜日にプロデューサーからディレクター、作家、大道具、小道具まで、まさに全員集合して、翌週に何をやるか決める。そうしないと次週のセットを作ることができないから。金曜日は前週に決めたテーマのリハーサル。セットが何もないところで、立ち稽古を最低でも5回、ふだんは7回はやったかな。土曜日はセットを使った稽古を3回やるから、稽古は合計10回。土曜の4回目が生放送でオンエアされました。徹底的に作り込み、アドリブはなし。カメラワークも時間も全て、計算し尽くされていました。