
「体操ニッポン」の顔として、世界を牽引してきた内村航平、白井健三の東京五輪出場が“アブナイ”と伝えられている。そのため、昨年11月の世界選手権で日本を団体総合銅メダルに導いた18歳の新星・橋本大輝への期待は大きくなっている。そんな橋本が進路問題で揺れていた。
「現在高校3年生の橋本は、東京五輪は大学生として迎えることになります」(スポーツ紙記者)
その体操界の未来のエース・橋本は昨年秋に順天堂大学への進学を決めたが、「東海大学とのただならぬ関係」が囁かれているのだ。
そもそも、体操競技の名門といえば、内村の母校でもある日体大だ。橋本が日体大ではなく、順天堂大学を選んだ理由は、高校関係者によれば、「橋本が個人的に慕っている先輩、谷川翔選手が在籍しているからだ」という。しかし、こんな情報も聞かれるのである。
「橋本の実兄が東海大学に進んでおり、体操競技を続けています。橋本は高校生になったばかりのころは無名選手でした。本人の努力、学校での指導によるところも大きいですが、東海大学で練習している実兄の助言、東海大学で学んだ基礎トレーニングもプラスにつながったようです」(学校関係者)
さらに家族感情としては、「兄弟そろって同じ大学に」というものもあったそうだ。別々の大学に進んだのは、「兄弟で比較されるのを拒んだ」とも伝えられているが…。
「橋本が通う市立船橋高校はスポーツで有名なものの、学業を疎かにできない校風でも知られています。1月になって橋本の進路が決まっていないとの情報も流れました。橋本は順天堂大で練習しつつも、実兄を介して東海大とも関係があるから、そんな情報が流れたのではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)
橋本の選んだ大学が東京五輪はもちろん、次のフランス・パリ五輪でも強いイニシアチブを握ることになる。順天堂大が日体大に変わって「主役」となるわけだが、ここに東海大学が加わるとなれば、話は別。順天堂大と東海大が橋本兄弟でタッグを組めば、日体大の今後の発言力にも影響してくる。橋本の進路によって、体操界のパワーバランスが大きく変わりつつあるようだ。
(スポーツライター・飯山満)
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