「ガッチャマン」と「宮崎駿引退」にみる日本映画の終焉

「ネタにもならない駄作」「原作への愛が感じられない」「見ていて恥ずかしくなりました」「日本映画の終焉」‥‥。

 散々な書かれっぷりである。これは現在、大々的に公開中の映画「ガッチャマン」を見た人の感想コメント。どんな駄作でもゴリ推しファンの投票で2.5点ぐらいにまでは持ち上げられるヤフーの5点満点ユーザー評価でも、9月2日現在で1.81という、まるで楽天の田中将大投手の防御率並みの数字を叩き出しているのだ。

 では、なぜここまで酷評されるのか?

「それはあきらかに映画作りへの志の欠如に尽きると思われます。松坂桃李綾野剛ら、女子の集客力がありそうな若手男性タレントを主役に置き、皆がよく顔を知っている(どこにでも登場する)剛力彩芽をヒロインに配する。そして、有名な『ガッチャマン』に扮装させる。それだけでヒットするのでは? と作り手が安易に考えている節がありありです。当然のことながら、最も重要であるはずの脚本はガタガタ。地球を救うことなど二の次に、剛力と松阪の“ガッチャマン内恋愛”を延々見続けさせられた観客の気持ちは容易に想像できます」(映画関係者)

 SF映画の肝のCG特撮も、同時期に公開されているハリウッド大作には大きく及ばない。役者のファンからも一様に残念がられ、SFとしてのガッチャマンに期待した観客も完全に裏切ってしまったのが、上記のコメントに繋がっているのだ。

 一方で、「風立ちぬ」が記録的ヒットを続けている宮崎駿監督が長編映画から引退を宣言。世界中から惜しむ声が聞こえてくるが、ある監督は「日本には黒沢明と宮崎駿以外、映画人がいないみたいだ」と唇を噛んだ。

 しかし、制作費80億円を費やしたという「ガッチャマン」の惨状を見るかぎり、宮崎監督の引退が「日本映画の終焉」と言われても、返す言葉がない現状なのだ。

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