野田総理よ、ここまで言っても原発を動かすのかっ(3)

原発以外の産業の誘致を!

 原発と共存しているかに見える住民にも、違った本音がある。居酒屋で会った原発の下請け会社で働く30代男性は、アルコールが入るとこう吐露した。

「ここらの人間は、大飯だけじゃなく敦賀(原発)でも働いておる。でも、他に安全な仕事があればそっちをやる。結婚し、子供が生まれ、よけいにそう思う」

 野田総理が「自治体のご理解」と言うのは、ひとりひとりの住民の思いなどではない。あくまで、5月14日の「おおい町議会」の採決である。その採決に唯一、反対票を入れた猿橋巧町議はこう話す。

「そもそも政治家が技術論を語って、決めることがおかしい。結局、安全第一とか言いながら、雇用や経済問題にすり替えている。他の町議からも『1週間で決められない』『福島の現場を見てから判断しては』との意見もありましたが‥‥」

 しかし、地元住民には現実的な雇用問題がある。

「もちろん、(原発を)止めろと言っても、町民は納得しません。この町は交付金で潤ってきたのですから。町の予算は約140億円で、同規模の自治体の約3倍です。その甘い蜜を吸って、原発以外の企業誘致の努力を怠ってきた。もはや脱原発の流れは止まりません。そこで、私は廃炉をビジネスにすべきと主張している。1基廃炉にするのに800億~1000億が必要であり、並行して既存のタービンや送電線を使って新エネルギーを生む施設を造れば、雇用と財源を生みます」(猿橋氏)


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