「医師がガン患者に漢方薬を処方してはいけないという決まりはありません。医師と患者がその気になればできるのです。事実、私も保険適用の形で患者さんに漢方薬を処方しています。薬ではないサプリメントを保険適用で提供するのはさすがにムリですが、患者さんが希望される場合は、私が安全かつ安価だと判断したサプリに限って紹介、提供しています。もっとも、医師の中には詐欺師みたいなボッタクリもいるので、代替療法を受ける際はくれぐれも注意が必要です」
ちなみに、この開業医が処方している薬とその値段(いずれも3割負担)の一例を示すと、大腸ガンなどの再発予防効果が指摘されている乳酸菌シロタ株錠剤(1日あたりの費用は約10円)、肺内の免疫を増強するとされるマクロライド剤(1日約24円)、全身の免疫を増強するといわれている十全大補湯や高麗人参などの漢方薬(1日約87円)などがある。
最後に、究極の安上がりについても触れておこう。ズバリ、全ての年金加入者に適用される「障害年金」だ。障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金の2つがあり、ナント、前者は年間78万円(別に子供手当として年間22万円など)、後者は年間22万円から58万円(障害等級別)が支給されるのだ。
国は請求者が増えるのを恐れてPRに消極的だが、障害年金はガンにもバッチリ適用される。抗ガン剤の副作用で働けなくなった、あるいはフルタイムで働けなくなった場合など、ぜひ請求の申請をしてほしい。
ガンと聞けば患者は怯え、医者の言いなりになってしまいがち。最低限の費用で効果的な治療を受けられるよう、正しい知識を身につけるべきだろう。
森省歩(ジャーナリスト)