1. 資本業務提携の背景および目的
現在、日本は高齢化の進展による社会保障費の増加や生産年齢人口の減少など多くの社会課題に直面しており、人々が健康を維持することが益々重要となっています。このような中、ヘルスケア領域におけるテクノロジーの進展は、疾病診断技術や疾病予防技術を向上させており、疾病発症前の早期診断や疾病予防サービスの発展が期待されています。また、健康診断・検診・健康情報等のデータを活用することで健康状態を適切に把握し、生活習慣の改善に繋がる行動変容や健康増進を促すことの重要性が高まっています。
東京海上HDは、ヘルスケア領域において、保険商品を中心とした「事後の安心」の提供にとどまらず、企業における健康経営の取組支援や産業保健支援サービスなど、リスクが顕在化する前からの付加価値提供を目指し取り組んでいます。
ケアネットは、医療従事者向け医療情報サイトCareNet.comを運営する医療情報企業であり、17万人を超える医師をはじめ多くの医療・ヘルスケアのプロフェッショナルとのネットワークを有しています。2020年10月には産業医科大学ヘルスマネジメントシステム有限責任事業組合(代表:松田 晋哉、以下「UHMS」)※と業務提携契約を締結しデータサイエンスに基づく健康管理事業に着手するなど、医療・ヘルスケア領域の事業を積極的に推進しています。