
広島県福山市では、令和3年1月15日(金),国の文化審議会(会長 佐藤(さとう) 信(まこと))は,文部科学大臣に対し,次の文化財を文化財保護法第90条の規定により文化財登録原簿に登録するよう,答申を行う予定です。
なお,広島県では初めての登録有形民俗文化財となるものです。
画像 : https://newscast.jp/attachments/56xMp5M443CZhSSFH4MP.png
画像 : https://newscast.jp/attachments/WZTGi2P43xiTFT7lQBV4.png
答申予定の有形民俗文化財
名称 鞆の鍛冶用具及び製品
員数 567点
今後の予定
令和3年2月又は3月に登録原簿に登録予定。
文化財の概要
本件は,近世以来,船具に関する鍛造(たんぞう)技術で全国的に知られた,港町の鞆における鍛冶用具と製品の収集である。昭和の中頃から鍛冶工程の機械化が進んだが,本件は,それ以前の手作業によるものがまとまって収集されている。
なかでも,全国的な産地として知られた船釘(ふなくぎ)や錨(いかり)などを製作する鍛冶用具が一式そろっており,鞆の鍛冶職人の技術を知ることができる。
製品は,鞆錨(ともいかり)の名で全国的に知られた錨のほか,各地で木造船の建造に使われた船釘が多数収集されていて資料性が高い。
瀬戸内海の沿岸地域における産業の特色や,我が国の鍛造技術の変遷を考える上で注目される。