オリンパスと日本産業パートナーズ(JIP)は6月24日、オリンパスのグローバルの映像事業を新会社として分社化し、オリンパスからJIPが管理・運営そのほか関与するファンドに対して譲渡する意向を固め、意向確認書を定めたと発表した。今後、協議を続け、9月30日までに法的拘束力を有する正式契約を目指す。


 オリンパスは、1936年に写真レンズ「ZUIKO(ズイコー)」を用いた写真機の製造販売を開始。後に、コンパクトデジタルカメラとして初めて「ZUIKO」の名を持つ大口径レンズを搭載したコンパクトデジタルカメラや、「カメラ女子」という新語を生み出した小型・軽量のミラーレス一眼カメラ「OLYMPUS PEN」シリーズなどを展開してきた。
 急激に縮小するデジタルカメラの市場環境に対応するため、収益構造の改善を図ってきたが、オリンパスの映像事業は20年3月期まで3期連続で営業損失を計上する結果に至り、JIPのもとで事業を展開することがオリンパス製品を愛好する顧客への価値提供と、働く従業員にとって最適であると判断、分社化・売却を決断した。オリンパス製品のカスタマーサポートは新会社が継続する。
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