スマートフォン決済サービス「メルペイ」は9月16日、ゆうちょ銀行が連携する一部のアカウントで不正引き出しがあったと公表した。同行からの口座登録・チャージを一時停止するとともに、連携する全ての金融機関を対象に新たな対策を導入するという。


 不正引き出しが行われたのは3件。被害金額は49万8113円。被害者に全額補償する方向で対応を進めている。また、現時点で他の金融機関とひもづくアカウントでの被害は確認されていないという。
 メルペイは、これまで会員登録時のSMSによる二段階認証や犯罪収益移転防止法に基づく本人確認、専門スタッフとシステムの組み合せによる24時間365日の監視など、多層的な対策を講じてきたが、今後はさらに下記を追加する。
 (1)新規に金融機関口座の登録をするユーザーに対して、登録時の本人確認(eKYC)を実施、(2)すでに金融機関口座の登録をしているユーザーに対して、チャージ時の本人確認を実施。

 「eKYC」とは、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認の方法で、本人確認書類や顔写真をオンラインにアップロードすることで完結する仕組みを採用している。メルペイは、一部の金融機関で本日から対応開始し、順次、全ての金融機関に拡大していく。
【関連記事】
高市総務大臣「NTTドコモだけではない」 ゆうちょ銀行の提携サービス5社でも被害
PayPay、チャージや支払い、送金の「上限額設定」ができるように
LINE、7万4000アカウントに不正アクセス 一部ユーザーのパスワード初期化
ドコモ口座の不正利用、被害総額2542万円へ 増加する可能性も
「ドコモ口座」の問題は、ドコモと関係ないユーザーが危険にさらされ続けていること