販売前年比も好調で、2月の販売台数で125.2%、販売金額で198.5%と倍増ペースで売れている。昨年秋ごろから暗号通貨相場が動意づき、2月下旬に1ビットコインが600万円に迫る水準まで上昇。1年で5.2倍に高騰し「マイニング」ブームが再燃していることも、活況を後押ししている。
グラフィックボードはこの1年を通じて好調で、昨年は台数・金額とも堅調に推移。
平均単価は9月まで3万円弱の水準で推移していたが、10月に4万円台まで一気に急騰。この2月には5万円をうかがう水準までさらに上昇した。10月はNVIDIAのGPU(Graphics Processing Unit)、GeForce RTX 3070搭載製品が発売されたうえ、ビットコインも終値で150万円を突破したこともあり、需要が活性化し平均単価も押し上げた。
グラフィックボードは、搭載するGPU別ではNVIDIA製とAMD製で市場の大半を占める。
単価の構成は幅広い。
グラフィックボードのメーカーシェアでは、MSIが強い。2月時点で、24.8%を占めトップだ。
4位がZOTACで11.8%。同社は昨年から頭角を現し、一時2位までシェアを上げる場面もあったが、現在では上位3社に水をあけられている。5位はPalit Microsystemsで7.8%。
グラフィックボード市場は、昨年来の巣ごもり需要でPCゲーム向け製品を中心に好調だったところに、マイニングブームも加わって、今のところ品薄状態を招くほどの活況を呈している。好調はしばらく続きそうだ。(BCN・道越一郎)
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