アマゾンジャパンは、東京と千葉の2カ所に物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)を開設し、東京・アマゾン青梅FCは9月22日から、千葉・アマゾン流山FCは10月13日から稼働すると発表した。外観写真と住所(東京都青梅市末広町)から、アマゾン青梅FCは、圏央道「青梅」ICから約2.7kmに位置する野村不動産の高機能型物流施設「Landport青梅 III」であり、東京都心から30~50kmの広範囲をカバーするもようだ。


 2つのFCの設置によって、Amazonの国内FCは合計20カ所以上、商品保管能力は10%以上増え、より迅速な商品の発送体制を強化する。新設するFCにはAmazon Robotics(AR)、高度な技術、自動化機能を搭載。Amazon.co.jpのサイトには、新設FCを含む、複数のFCの求人情報が公開されている。
 新型コロナ禍におけるEC需要拡大を受け、日本郵便と楽天グループは新会社「JP楽天ロジスティクス」を2021年7月に設立するなど、各社とも物流拠点の拡大や配送強化策などを打ち出している。
 楽天グループの物流アウトソーシングサービス「楽天スーパーロジスティクス」の物流拠点(RFC)は市川、枚方、流山、習志野、中央林間で、大阪・枚方以外は、全て関東郊外の立地だ。
 AmazonFC、RFCの拠点所在地一覧を見ると、国道16号または圏央道周辺の個人宅やオフィスなら、多くのショップで、スピーディに商品が届きそうだ。
Amazonの場合、国道16号沿線から外れている神奈川県西部は、日本国内のAmazon FCの中で最大規模・延べ床面積は東京ドーム約4個分という小田原FC(神奈川県小田原市扇町)でカバーしていると考えられる。
 ECヘビーユーザーは、住まい選びにあたり、宅配ボックス(戸建の場合は置き配スペース)の有無、光回線の導入状況(契約可能なサービス・プラン)など、細かい点まで気にする傾向は強い。もちろん物件の立地も重要で、主要ECのFCから離れすぎた場所は、「注文日の翌日着」など配送スピードを常時求めるなら避けたほうが無難といえそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
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