入浴は健康効果だけではなく、美容効果も高くその費用対効果は高い。特に最近は優れた入浴剤も多数市販されている。
目的に合わせて使用すれば、入浴の効果を最大限に感じられるだろう。GWの疲れをしっかりととって身体を整えて、来週からの日常生活に備えたい。
 

●知らなければもったいない入浴の効果
 入浴にさまざまな効果があるのは、昔から知られているところだ。疲労回復効果が高いのは有名だが、他にもさまざまな効果があり実に面白い。
 知れば知るほど奥が深い入浴であるが、その効果を一部紹介する。ゴールデンウィークをアクティブに動いて疲れた身体を癒してほしい。
●健康面│湯船は手軽な健康ランド
 普段はシャワーのみで湯船には入らない人も、ぜひゆっくりと湯船に浸かってみてほしい。今悩んでいる健康面のトラブルが、それだけで楽になる場合もあるのだ。
 入浴には基本的に、「温浴効果」と「清浄効果」の二つがある。さらに水圧などが加わり、独自の健康効果が期待できる。
●リラックス効果│ぬるま湯での入浴は副交感神経が優位となる
 湯船に浸かるとホッとする。お風呂=リラックスする場所、とのイメージがある人も多いと思うが、実際に40℃程度のぬるま湯にゆっくり浸かると副交感神経が優位になるとされる。

 交感神経は活動性を高めるが、副交感神経が優位となると身体はリラックスした状態になるのだ。一日の終わりにゆっくりとぬるま湯に浸かってリラックスすることは、日中の昂った神経を休めるのにもとてもいい。寝つきが悪い人や、寝る前にいろいろと考えてしまいがちな人はぜひ試してみてほしい。
 また入浴中は、お湯の浮力によるリラックス効果も得られる。地上で生活をしている限り重力から解放されることはないため、湯船の中は貴重なリラクゼーションスペースとなるのだ。
●温浴効果│血流が良くなり冷えが改善したり新陳代謝が活発になったりする
 温かいお湯の中で、身体は温められて血流が良くなる。血流が良くなると、手先や足先など冷えの改善が期待できる。
 この時期は徐々に気温も上がり冷えを自覚することは少ないかもしれないが、朝晩は冷え込む日もある。実は気が付いていないだけで足先は冷たいままの人は多いのだ。
 冷えを放置するとさまざまな不調にもつながるため、日々の入浴で解消しておきたい。また血流が良くなると、新陳代謝が促される。汗と共に老廃物の排出も促され、身体が整うのだ。

 肩こりや腰痛が気になる人や、なんとなく身体が重たいと感じる人には特に入浴をおすすめする。その際は半身浴ではなく、肩まで浸かる全身浴が効果的だ。
●水圧による効果│水圧の力でむくみ解消が期待できる
 シャワーでは決して得られない入浴の効果が、水圧によるものだ。湯船に浸かることで、全身にお湯による圧力がかかる。
 特にふくらはぎはむくみを感じやすい部分であるが、水圧により血流が良くなりむくみの解消が期待できる。着圧ソックスと同じような効果が湯舟で得られるというわけだ。
 自分で全身をマッサージするのは困難だが、入浴するだけで軽いマッサージに近い効果が得られる。マッサージなどの習慣がない人は、特に入浴を有効活用してほしい。
 もちろん、湯船の中でマッサージをすればさらに効果的。足の裏を軽くほぐすだけでも効果を感じられるだろう。
●清浄効果│汚れを浮かせて洗い流す
 汚れを落とすだけならばシャワーで十分な様にも思うが、実は湯船に浸かる方がはるかに清浄効果は高い。湯船に浸かることで十分に身体が温められ、毛穴が開く。
新陳代謝が活発となり、汗や老廃物が排出されるのだ。
 わざわざせっけんなどの洗浄剤を付けてこすらなくても、湯船に浸かればある程度の汚れは落ちる。入浴剤を使用すれば効果はさらに増す。
 一方シャワーでは、表面的な汚れしか落とせない。毎日とはいかないまでも、定期的に湯船に浸かって清潔を保ちたいものだ。
●睡眠の質を高める│入浴後の体温の変化で眠りにつきやすくなる
 睡眠の問題は、もはや現代病と言ってもいいだろう。寝つきの悪さや睡眠の質の低下は、よくある悩みだ。入浴と睡眠は大きく関係している。
 入浴直後には体温が上昇しているが、その後徐々に体温が低下していく。実は眠気は体温が下がったタイミングで起こるのだ。
 入浴によって体温を上げることで、効率良く体温を下げられる。個人差はあるが入浴から1~2時間後に眠気が来る場合が多い。
生活パターンに合わせて入浴することで、リズムがつくりやすくなるだろう。
●美容面│適度な入浴は高級美容液にも匹敵
 肌の調子が悪いからと高級美容液を投入するのならば、まずは騙されたと思ってしっかりと入浴してみてほしい。与えるケアだけでは肌が対応しきれない場合もある。
 身体が整えば自然と肌も整う。入浴はそれが手軽に感じられる手段なのだ。
●デトックス効果│汗と共に老廃物を排出
 美肌には与える栄養も必要だが、実は落とすことの方が重要だろう。最近では落とすことの重要性が注目され、クレンジングや洗顔が人気になっている。
 しかし意外と見落としがちなのが、入浴による老廃物などの排出だ。湯船に浸かると体温が上がり、汗や老廃物が排出される。気になる小鼻の黒ずみなども、徐々にではあるが気にならなくなる場合もある。
 汗や老廃物と共に、入浴によって余計な角質もはがれ落ちる。湯上りのツルツル感は、シャワーだけではなかなか得られないだろう。

●くすみやクマなどの改善│温浴効果による血流改善
 女性が特に気になるくすみやクマは、血行不良によるところが多い。入浴で湯船に浸かると、お湯に浸かっている部分だけではなく全身の血流が良くなる。
 入浴を習慣にすると、特にスキンケアを変えたわけでもないのに顔色が明るくなるのを感じるのではないだろうか。
 くすみ対策の高級美容液を使用するよりも、入浴の方が効果を感じる人もいるだろう。メイク前に蒸しタオルで血行促進を図るのもいいが、入浴で全身の血流改善を図る方が効率もいい。
●ダイエット効果│お湯の抵抗を運動の負荷にできる上、習慣化しやすい
 入浴するとカロリーを消費しダイエットになると思っている人もいるかもしれないが、入浴そのものの運動量は食事をしているときと変わらない。
 カロリーが消費しやすい入浴方法もあるが、入浴そのものがダイエットになると思うのは安直だ。
 入浴でダイエット効果を得るには、運動やマッサージとの組み合わせがいい。湯船の中で身体を動かせば、お湯の抵抗が負荷となって運動効率が上がる。
 湯船の中では長時間の運動はできないため、ムリをし過ぎることもない。日々の入浴のついでに行えば、わざわざ運動をする時間を確保しなくていいのも続けやすい。
 ダイエット効果は、結局は小さな努力の積み重ねだ。
入浴とセットにして行うことで、自然に毎日の生活に組み込みやすくなるだろう。
●ストレス解消効果│普段の生活空間から離れることでリフレッシュできる
 ストレスは美容の一番の敵だ。入浴はストレス解消にもおすすめである。
 浴室は毎日使用するところではあるが、リビングなど普段の生活空間とは明らかに異なる密室だ。湯気が充満し、音は反響し、さらには入浴剤やシャンプーなどの良い香りが漂っている。
 気持ちをリセットしたいとき、一人になりたいときなどに浴室は最適だ。
 小さな子どもと一緒に入浴するため、ゆっくりできない人もいるかもしれない。その場合は、子どもを寝かしつけた後にでも改めて一人で入ることをおすすめする。
 特に、好きな入浴剤を使用したりアロマオイルを湯船に垂らしたりして香りを楽しむのが有効だ。香りの刺激は脳に素早く届くため、手っ取り早く気分が変えられる。
 浴室は狭い密室で、蒸気によって香りを感じやすい環境でもある。香りを楽しむのに最適な空間なのである。
●おすすめの入浴剤5選
 ドラッグストアを見渡してみても、ネットを見てみても、今や市販の入浴剤はかなりのアイテム数にのぼる。それぞれに目的があり、薬用のものは効果効能が明記してあるためそれを参考に選んでほしい。
 ここでは、筆者が実際に使用して気に入っている入浴剤の中からおすすめのものを五つ紹介する。
●オススメ入浴剤その1:バブ メディキュア 花果実の香り│花王
 入浴剤の王道バブの中でも、メディキュアは疲労回復に特におすすめだ。通常のバブに比べて大粒なのはもちろん、泡の数も通常品の10倍とパワフル。バブのあの泡が好きな人にはたまらない一品である。
 もちろん実力も申し分ない。春から環境が変わり心身ともに疲れが溜まっているときや、とにかくこの疲れをどうにかしたいというときにも役立つ。
 炭酸は温浴効果を高めるため、まるで温泉に入っているような感覚を味わえる。春は意外と気分も落ち込みがちになる。華やかな花果実の香りで癒されるのもいいだろう。別の香りやタイプもあるため、そちらもぜひ試してみてほしい。
【『バブ メディキュア 花果実の香り』はこんな人におすすめ】
・とにかく疲れが溜まっている人
・炭酸泡のシュワシュワ感が好きな人
・気分が落ち込みがちな人
●おすすめ入浴剤その2:H&(アッシュアンド)│SUISOSUM
 バブは炭酸系だが、このH&(アッシュアンド)は水素系の入浴剤だ。H&そのものは白い粉状だが、透明なお湯に溶かすと多数の細かい泡が発生する。
 この泡は発生するだけではなく、皮膚にしっかりとまとわりつき不思議な感覚に包まれる。この水素が溶け込んだナノバブルが、心と身体を癒すと共に肌のスベスベ感をもたらす。これはH&でしか味わえない感覚だろう。
 細かい泡はしばらくすると少なくなるが、お湯をかき混ぜればまた復活する。子どもの肌にもやさしいため、子どもと遊びながら入浴するのもいい。
【『H&』はこんな人におすすめ】
・とにかく入浴で癒されたい
・スベスベ肌を手に入れたい
・小さな子どもと入っても安心な入浴剤が使いたい
●おすすめ入浴剤その3:汗かきエステ気分 リラックスナイト│マックス
 バスソルトで汗をかきたいが、リラックスもしたい。そんなわがままが叶うのが「汗かきエステ気分 リラックスナイト」だ。
 商品名に「汗かき」とあるだけあって、しっかり発汗するタイプの入浴剤。瀬戸内産の海塩とイスラエル産の死海塩が配合されており、発汗と共に肌の引き締めを促す。
 いくつか種類がある中でもこのリラックスハーブの香りは、リラックスに特化した香りが順に広がるようになっている。
トップはミント・ユーカリ。ミドルにタイム・シトロネラ。ラストはセダーウッド・パチュリ。
 最初はスッキリとしつつも、後半になるにつれてよりリラックスできる構成。かなり汗をかくのにぐったりとしないのは不思議だ。しっかりと水分補給をしつつ入りたい。
【『汗かきエステ気分 リラックスナイト』はこんな人におすすめ】
・しっかりと汗をかきたい人
・気持ちが昂って寝つけない人
・スッキリとリラックスどちらも欲張りたい人
●おすすめ入浴剤その4:HOME バスミルク アイランドフォレストの香り│N organic
 スキンケアが人気のN organic(エヌオーガニック)だが、バスミルクも人気が高い。このバスミルクはお湯に入れると乳化し、乳白色の湯になる。美容保湿成分がたっぷり入っているため、肌あたりも湯上りもなめらかだ。
 特筆すべきはこの香り。
『アイランドフォレストの香り』のイメージは屋久島だ。雨上がりの深い森。大自然。浴室に入った瞬間に、ふと壮大な森の景色が浮かぶような香りは実に見事だ。
 トップのラベンダーからミドルノートのゼラニウムへ。ラストのシダーウッド・サンダルウッド・パチュリが深く包み込んでくれるだろう。GW、旅に出たかったけれど叶わなかった人にもいい。
【『HOME バスミルク アイランドフォレストの香り』はこんな人におすすめ】
・深い森の香りに癒されたい人
・しっとりなめらかな湯上りが好みの人
・自宅にいながら気分転換がしたい人
●おすすめ入浴剤その5:バプリチュアル│SYUGYOKU
 世界中の希少成分などを取り入れた、知る人ぞ知るスキンケアブランド。香りにもこだわるSYUGYOKU製品だが、このバスソルトは無香料だ。
 その時に求める香りは日や気分により異なる。好きなアロマや香りを精油などで楽しめるように、あえての無香料なのである。
 ヒマラヤピンクソルトとオーストラリア産海塩のブレンドは絶妙だ。汗だくになることはないのに、しっかりとデトックスされている感覚は新しい。
 バプリチュアルは人気のため度々売り切れとなるが、随時入荷されるためチェックしておこう。
【『バプリチュアル』はこんな人におすすめ】
・湯船に浸かると疲れてしまう人
・自分で精油などを組み合わせて楽しみたい人
・美肌のために入浴したい人
●入浴を習慣にしてさらなるキレイと健康を目指そう
 入浴は、毎日するに越したことはない。GW終盤戦の休日を利用してその効果を実感すれば、日ごろもわざわざ時間を確保してでも湯船に浸かろうと思うかもしれない。
 一日に10分でも湯船に入ることで、美容にも健康にも効果が実感できるだろう。考えてみれば、これほどコスパが良く効率的な身体のメンテナンス方法はないのではないか。
 ぜひ、お気に入りの入浴剤を見つけて楽しんでみてほしい。入浴が好きになった頃には、きっとその恩恵を十分に受けられるだろう。(GEAR)
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