2020年教育改革「主体的に学ぶ子」はどこまで育てられるか?

2020年教育改革の目玉とされている「アクティブ・ラーニング」。従来の詰め込み式教育をやめて、生徒による主体的な学習へと転換させるものだが、はたして効果はあるのだろうか。2017年10月に『教育改革の9割は間違い』を上梓する諏訪哲二氏に聞いた。 

◆能動的学習と学力の向上は別ものである

 アクティブ・ラーニング(能動的学習)は「行政のちから」の新しい〈正論〉である。まだ小学校・中学校・高校の現場に定着しているわけではないし、とりわけ「教師のちから」に〈正論〉として受け容れられているわけでもない。

2020年教育改革「主体的に学ぶ子」はどこまで育てられるか?

『朝日新聞』の教育担当のトップである氏岡真弓氏は「社説余滴」(2016年9月2日付)で、次のように問題提起している。〈「アクティブ・ラーニング」(能動的な学び)は、既に多くの学校が取り組んでいる。話し合いや発表を採り入れ、時間が足りなくなる授業をこの間、いくつも見た。深い学びを目指せば、相応の時間がかかり、教える中身を絞らざるを得ないと思うのだが、どこまで可能なのか〉

 時間が足りなく中途半端になっているとか、教師の指導力が足りないという意味であろう。

 もちろん、現在うまくいっていないからといって、この方法が間違っているとはいえない。だが、私の高校教師時代の実践の経験から原理的ないしは現実的な問題点がいつか指摘できる。

◆成果が見えなかった班学習

 私は英語の教師だったが、低位の高校で教えていた当時、かなりの期間にわたり班形態による授業をしたことがある。

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