食品添加物、残留農薬…体内で相乗毒性、人体に異常起こす可能性 食品安全委員会は静観

 また、このシンポジウムで報告した大嶋雄治九州大学農学研究院教授は、メダカを使ったポリ塩化ビフェニル(PCB)と有機スズ(TBT)の複合曝露実験で、オスの性行動が抑制され、メダカ胚の奇形率が増加した実験結果を公表した。さらに、ミジンコにおける3種類農薬(ダイアジノン、ベンチオカーブ、フェニトロチオン)の複合毒性実験では、低濃度では毒性がないが、複合で毒性が増加することを明らかにした。結論的に大嶋教授は、毒性のない(=単独低濃度で毒性が観察されない)ものが、複合曝露では毒性があるとし、複合毒性研究のフレームワークの確立が必要としている。

 また、環境省環境保健部・山崎邦彦氏は、同省が12年度から化学物質の複合影響についての予備的検討を始め、13年度には複合影響評価ガイダンス(仮称)の検討を始めたことを明らかにし、正面から化学物質の複合影響問題に取り組んでいることを強調した。

●食品安全委員会は静観の構え

 実は環境省の取り組みに先立ち、食品安全委員会は06年、三菱総合研究所に「食品添加物の複合影響に関する情報収集調査」を委託し、07年3月に調査結果を公表している。その結論は、次のようなものであった。

「食品添加物の複合曝露による健康影響については、多数の添加物が使用されていても、実際に起こりうる可能性は極めて低く、現実的な問題ではなく、理論的な可能性の推定にとどまるものである。直ちにリスク評価を行う必要のある事例も現時点ではなく、個々の添加物として評価されている影響を超えた複合的な影響が顕著に出ている事例は見いだされなかった。現在、食品添加物はADI(一日摂取許容量)の考え方を基本として個別に安全性が審査されているが、複合影響の可能性を検討する際にもこのアプローチは有効であり、個々の食品添加物の評価を十分に行うことで、食品添加物の複合影響についても実質的な安全性を十分確保することが可能であると考えられた」


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2014年7月28日の社会記事

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