江川紹子が【『表現の不自由展』中止問題】を考察…言論・表現の自由を後退させないためには

「私はあなたの意見に賛同しない。しかし、あなたがその意見を主張する自由は、命がけで守りたい」

 言論・表現の自由とは何かを的確に言い表した名句を、今こそかみしめ、実践しなければならない。そんな気持ちでこの稿を書き始めたら、残念なニュースが飛び込んできた。

 愛知県美術館などで行われている美術展「あいちトリエンナーレ2019」で、戦争中の慰安婦を象徴する少女像などを展示した企画展「表現の不自由展・その後」が、抗議の電話やメールが大量に寄せられ、中止を発表した。

 今回は、この問題の本質はなんなのか、を考えたい。それは本稿の中盤から展開する。

「公金イベント」をめぐる的外れな批判


 その前に言っておきたいのは、主催者への抗議のなかに、「撤去しなければガソリン携行缶を持ってお邪魔する」と、京都アニメーションの事件を思わせるFAXもあった、という点。こうした悪質な脅しについては、愛知県警は徹底した捜査を行ってもらいたい。

 気に食わない表現活動を、脅しによって封殺しようとするのは、同企画展に対する威力業務妨害というにとどまらず、表現の自由を掲げるわが国に対する重大なテロ行為である。また、このような脅し文句は、京アニの事件で奪われた35人の命や、それを悲しむ多くの人たちに対する冒涜でもあって、断じて許しがたい。

 脅迫行為の主がきちんと突き止められ、検挙され、法の裁きを受けることが、こうした事件の再発を防ぎ、言論・表現活動の萎縮を防ぐためには肝要だ。来年のオリンピック・パラリンピックを控え、「テロを許さない」という国の姿勢を示すうえでも、このような事件をあいまいにしてはいけない。


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