安倍昭恵夫人の謝罪会見→衆院解散シナリオ、吹き飛ぶ…4月に安倍内閣総辞職の公算か

 加計学園の獣医学部設置に関して、安倍晋三首相の元秘書官・柳瀬唯夫首相氏が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された県の文書が発覚した問題で、永田町に激震が走っている。愛媛県の中村時広知事は、県職員が報告のための備忘録として作成したものと認めており、与党幹部からも「首相はしっかりと説明責任を果たすべき」との声も出ている。

「実は安倍首相は一時期、森友問題が落ち着いた後、妻の昭恵氏に謝罪会見を行わせ、解散に打って出ようとしていたと、いわれています。しかし、自民党内では、死に体の安倍内閣は今国会会期末までもたないとして、総裁選の具体的な方法論までささやかれています」

 こう語る政治ジャーナリストの朝霞唯夫氏に、今後の政局はどう動くのかを聞いた。

――「首相案件」文書発覚後の、永田町の最新動向は?

朝霞 野党は、完全に安倍首相への退陣要求モードになっています。一方、自民党は二階俊博幹事長も柳瀬氏の証人喚問を認める方向で動いています。永田町の空気はここ数日で大きく変容しました。4月3日に防衛省の日報問題が取りざたされ、自民党は当初、楽観的に受け止めていましたが、「大変なことになる」との危機感が高まったなかで、さらに「首相案件」文書が発覚したわけです。

 実は、自民党としては森友問題については、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問で説明責任は果たしたと考えていました。党内では、5月中旬以降に昭恵氏に会見してもらって、「何も知らなかった」「私は森友を応援していただけ」ということで幕引きが考えられていたといいます。そして安倍三選が難しいのであれば、安倍首相は今国会会期末に衆議院解散に打って出るのではないかという観測が生まれていました。

 しかし、「モリカケ」「日報問題」で、自民党内は「とても解散を打てる状態にない」という空気になっており、どこかのタイミングで安倍内閣は総辞職せざるを得ないでしょう。一部の党関係者の間では、どのような方法で総裁選を行うかが、ささやかれています。

●岸田氏と石破氏の一騎打ち

――通常の総裁選ですと、党員、地方議員、国会議員による投票で総裁を選出しますが、これでは時間がかかりそうですね。

朝霞 安倍内閣が今国会での任期途中で総辞職になれば、政治空白をつくるわけにはいきませんから、時間のかかる総裁選は難しい。国会議員だけで総裁を決めてはどうかという案も浮上していますが、それでは地方軽視と受け止められます。そこで、地方党員や地方議員の票の取りまとめを各県連に委任し、各県連が一票を入れた後で国会議員票も加えるという折衷案などが浮上しています。これであれば政治空白が最小限で済むという考えです。岸田文雄党政調会長、石破茂元防衛相、野田聖子総務相の3人が出馬するとみられていますが、事実上、岸田氏と石破氏の一騎打ちです。

――このままだと安倍政権は死に体ですか。

朝霞 安倍政権だけではなく、自公連立政権が沈没状態ですので、安倍首相に解散を打たせない方向で自公は動くでしょう。自民党側からすれば、今、政党支持率は3割以上ありますが、もし内閣支持率が2割を切り、それにひきずられるかたちで政党支持率も下がれば一大事です。こうなった場合、誰も安倍首相を庇えません。世論の数字が今後の政局を決める大きなポイントです。

――政局のキーパーソンは誰ですか。

朝霞 二階幹事長です。それに加えて、すでに政界を引退したかつての“参議院のドン”青木幹雄氏との連携がカギですが、青木氏が事実上支配する竹下派に総裁候補は不在です。総裁選に色気がある茂木敏充経済再生担当相は閣内にいるので難しいでしょう。

 そこで竹下派は少数派閥を抱える石破氏を推す流れになることが考えられます。一方、岸田派と麻生派は岸田氏を推しますが、清和会としては悩ましいところです。ですから、次の総裁選はいろいろな思惑が飛び交います。

――来年は統一地方選挙と参議院選挙が控えています。

朝霞 党総裁は顔ですから、選挙で戦うにはどの人がふさわしいか、それを誰しもが考えて行動をするでしょう。

●霞が関の官僚による反乱?

――党実力者の話し合いでの総裁選出はありえますか。

朝霞 それはやりません。かつて、小渕恵三が首相在任中に死去した際、後継に森喜朗氏が就任しました。ただし、選任過程でいわゆる「5人組による密室政治」で決めたことについて世論から大バッシングを受け、それが現在でも自民党内のトラウマになっています。それは結果として来年の選挙に響くことになります。

――一連の発覚した不祥事は、霞が関の官僚による安倍内閣に対する反乱ではないか、という見方もあります。

朝霞 霞が関による反乱というわけではないです。絶対政権の安倍政権が強大化し、官僚の人事も首相官邸が主導するなかで、官僚全体が安倍政権に忖度するようになっていたところで、行政の膿も出てきたととらえています。

 佐川氏が刑事訴追される可能性もありますが、今回、政治は佐川氏を切り捨てました。これを見た優秀な大学生が公務員を志望しなくなれば、国の行方が危ぶまれます。その点だけでも、安倍政権の罪は重いです。
(構成=長井雄一朗/ライター)

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「安倍昭恵夫人の謝罪会見→衆院解散シナリオ、吹き飛ぶ…4月に安倍内閣総辞職の公算か」の みんなの反応 69
  • 匿名さん 通報

    極右というかアナクロ丸出しの森友学園を応援していただけでも昭恵夫人&晋三のセンスは疑われて当然だと思うけど。日本の政治に日本会議はいらないよ、ホント。

    113
  • 匿名さん 通報

    すでに死人も出ているのに 内閣総辞職で済むレベルなのかな?

    106
  • 匿名さん 通報

    ま、なんだかんだ言って、メディアも含めて日本の脆弱性を露見してくれた政権だった。こんな政権を二度と出さないようにしなくちゃね。

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  • 匿名さん 通報

    さんざんやらかしてくれたよな。失われた20年をさらに後押ししてくれたよな。これを立て直すのがどれだけ大変か…。石原と安倍は万死に値する。

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  • 匿名さん 通報

    元から解散する気なんて更々無く隠蔽や保身目的だけの国民へのおべっかで話題そらしやって居座り続ける気だろう。何せ首相の地位無くなりゃ籠池より悲惨な扱い確定だろうし自身の為だけの改憲も強行出来なくなる。

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