『わたし、定時で帰ります。』が『集団左遷』に視聴率逆転勝ち…セクハラ描写も炎上なく秀作

 5月14日放送の連続テレビドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)第5話の平均視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。

 吉高由里子演じる主人公・東山結衣は、無理な働き方をして倒れた過去などから、現在の勤務先であるウェブ制作会社・ネットヒーローズでは「定時で帰る」ことを徹底しているワーキングウーマン。家庭を大事にしてくれそうな恋人・諏訪巧(KAT-TUN中丸雄一)との結婚話が進む一方、職場ではワーカホリックの元婚約者・種田晃太郎(向井理)と微妙な距離感で働いている。

 第5話では、結衣たちとともに働く派遣デザイナー・宮彩奈(清水くるみ)が、ランダー社の中西(大澄賢也)や大石(石黒英雄)からセクハラ、パワハラを受けているのではないか……と問題に。桜宮は当初、自分は“飲み会好き”だから付き合いも平気だと主張していたが、相手の要求はエスカレート。ある夜、中西たちからランニングに誘われた桜宮は、露出の多いトレーニングウェアを着るよう“圧”をかけられ、実際に着用して走る様子を動画で撮影されてしまう。

 中西&大石の部下でランダー社の体質を疑問視している草加(田本清)の密告により、事情を把握した結衣は大激怒。自分のことしか考えていない部長・福永清次(ユースケ・サンタマリア)は「穏便に」と言うばかりだったが、種田はその裏で“根回し”を開始。その間に、結衣は部下の来栖泰斗(泉澤祐希)を連れて“殴り込み”に行く……という展開だった。

 初回平均9.5%でスタートし、第2話で10.4%を記録していた同ドラマ。第3話の放送はゴールデンウィーク(GW)と重なったためか6.5%と下落したものの、GW明けの第4話は8.4%まで回復。そして、今回はさらに1.4ポイントの上昇で、自己ベスト超え目前の勢いを感じる。ちなみに今期、TBSは「日曜劇場」枠で福山雅治主演の『集団左遷!!』を放送中。GW序盤の第2話は8.9%、そこからGW終盤の第3話で10.1%と挽回していたが、12日放送の第4話は9.2%と再び後退。『わたし、定時で帰ります。』最新話に追い抜かれた格好だ。

 インターネット上でも、主人公をはじめとした登場人物たちのキャラクターが受け入れられていたり、ドラマで描かれる“仕事に付随した現代社会の問題”が議論されたりと、良い盛り上がりを見せている。今回のテーマに関しても「ハラスメント男どもがキモすぎる」などと苦言が飛び交うなか、少なからず「桜宮さんも警戒心なさすぎでは?」という意見も。

 もちろん「桜宮さんのノリの良さが不安だったけど、やっぱり中西たちが悪いよね」「桜宮さんの自業自得って言ってる人たち、本気? 飲み会は本人が良いなら問題ないけど、露出強要は完全にアウトだろ!」「『嫌』って言わなければ何してもいいの?」といった声が多いのは事実。しかし、「セクハラやパワハラはダメだけど、実際に桜宮さんみたいにノリの良さ、フットワークの軽さで仕事を獲得するタイプもいる」という書き込みもあった。

 そこで私の頭に思い浮かんだのは、日本テレビ水卜麻美アナウンサーである。水卜アナは今年3月に同局で放送されたバラエティ番組『犬も食わない』に出演した際、昨今の“セクハラライン”では「体型の変化」を指摘することもアウトになりかねない風潮について「結局、信頼関係と受け取り方ですけど、私は会社の人が好きなので『痩せた』って言われたらすっごいうれしいし、『太ったね』とか言われてもむしろおもしろいので良い」などと持論を展開。その上で「全部禁止されちゃうと、女子も女子で、ちょっと困る人もいるでしょうね」との見解を述べていた。

 水卜アナにとって、体型へのツッコミは“オイシイ”と感じられるのだろう。ここで気をつけるべきは、水卜アナ以外がみんなそうだとは限らないということ。また、『わたし、定時で帰ります。』の桜宮がそうだったように、水卜アナにだって“ここからはアウト”と感じるラインがあるはずだ。当然、男女逆でも同じである。水卜アナの言う通り、信頼関係が重要になってくると思うし、片方が「信頼関係あるもんね?」と押し付けてはならないから、やはりデリケートな問題なのだ。

『わたし、定時で帰ります。』には、さまざまな働き方をするキャラクターが登場し、問題提起の役割を担っている一方、完全に否定的に描かれるばかりではない。たとえば結衣の父親も、表面上は“仕事人間で家庭を顧みてこなかった”という設定だが、今回、本人なりに“家族のために仕事に没頭していた”可能性が示唆された。しかし、中西たちが“完全悪”として描かれたところに、「セクハラやパワハラはどんな理由があろうとも許されない行為である」といったメッセージ性を感じる。デリケートな問題を描くとネット炎上に発展するケースも少なくないが、そういう意味でも同ドラマは優秀なのかもしれない。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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